ありけん日記


有田健太郎の日記、エッセイ、フォトギャラリーです
by KeN-ArItA

2012年9月『南九州ツチノコの旅』【3】

 チィーーーー!!
チチィィーーーー!!

 9/12(旅2日目)夜遅く、噴煙を巻き上げる阿蘇山の向こう、高千穂峡。
南風は、甲高くも湿りのあるツチノコ達のあざ笑う叫び声をありけんのもとへ運んできた。
高千穂の森に侵入するものは、その守り神『高千穂大明神』に食べられてしまうという。
ありけんは夢の中で、高千穂大明神に見つかってしまった。



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【ぎえええーーーー!!】
宮崎県高千穂峡にて。
道の駅の飾り壁で戯れるありけん(注:一人)。
タイマーを押して走って現ポーズをとった瞬間、野良猫が駆けてきてカメラ横に置いてあった食べかけの地鶏(炭火焼)袋に顔をつっこんだので、別の意味でも叫んでいる。
炭火焼鶏肉(すごくハマった)、けっこう持っていかれる。




 ずんぐり眠るありけんにそんな叫び声は聞こえないし、悪夢は見たかもしれないけど忘れていた。
そして旅3日目(9/13)、今日も元気にゆく!!よろしく世界☆

 
 熊本駅から赤水駅まで列車移動すると、後はレンタカーの旅となる。
ツチノコの前にやらなければならない指令があった。

 『指令4』:駅うどん、車内持ち帰りスタイル復活プロジェクトの遂行。

 ご存知の方もいるかもしれない。
その昔、駅ホーム露店の『うどん、そば』は、プラスチッック容器に入れてもらい車内へ持ち帰れたのだ。
自分も子どもの頃一度食べた記憶がある。
あの文化は素晴らしいと思うのだ。
 そこで考案されたのが『駅うどんの車内持ち帰り復活プロジェクト』。
ありけんがまずそれを実践してみせ、それを見たみんなが『自分もやりたい!』と声を上げ始め、自然と復活してゆくというプロジェクトだ。



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【豊肥本線】
ローカル線の各駅に駅員はいない。
従って、バスのように前から降りて運賃を支払うシステム。




 旅初日からホームにうどん屋がないか、さりげなくも探していたのだけど、うどん屋どころか駅員すら配置されてない駅がほとんど。
南宮崎、都城、人吉と言った大きめな駅にもうどん、そば屋はなかった。
さすがに熊本駅にはあるだろうと思っていたが、まさか、熊本駅にもなかった(ありけん調べ)。

 やばーい、、

 ほらみろ、結局、持ち帰りすらできないじゃないか!なんてお思いの方。
ありけんをナメるな!!



 
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【豊肥本線にて、ついに復活!!!】




 これはまずいと考えたありけんは、駅内のコンビニで『どん兵衛』にお湯を入れて、こぼれないよう完璧にテーピングして車内持ち込みを成功させたのだ。
かなり強引だが、うどんはうどんである。

 熊本駅8:44発(始発)の豊肥本線は、予想以上に混んでいた。
混雑にも関わらず一人しか座っていないボックス席があった。
おっ、「あそこ空いてるな」と人をかき分けやってきた乗客も、思わず座るのをやめてしまう。
なぜならそこに座る男(注:一人)は、朝から列車の中でカップ麺を食べていたからだ。

 ズル、、ズルルぅ、、はぁ、、

 危険である。
斜め向かいに座る大学生らしき女性も、そうとう遠い目をしている。

 はぁ、、厳しいなぁ、、

 負けるなありけん!!ここで皆にいいなぁと思われなければ意味がないぞ。
ほら、今こそ、うまそうに食べるのだ!!

 ズルル、、はふ、、はふ

 はぁ、、つらいなぁ、、


 指令4:達成☆
このプロジェクトが成功したかどうかは2年後、君が豊肥本線に乗ってみればわかるさ。
みんな朝から車内で『どん兵衛』食べてるから。



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【豊かな水田地帯と一体となる】



 やがて豊肥本線は世界でも有名なカルデラ火山(火山の活動によってできた大きな凹地を持つ火山帯)、阿蘇へと向かう。
緑が柔らかくみずみずしい。
どこか懐かしい車窓にまどろんでしまう。



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【豊肥本線:赤水駅】
外輪山に囲まれた盆地。風渡る田園地帯。
その中で古い駅がよく似合う。




 熊本県阿蘇:赤水駅。
幸せすぎた列車の旅。
残りを惜しみつつ、ここから新たな旅が始まる。
そう、車(レンタカー)の旅である。
ギアはD(ドライブ)、ミュージックはありけん特製『旅CD』、いざ高千穂峡へ!!



 山道をゆく。
空へ伸びる白い中央線。
アクセルを踏み込みカーブを抜ければ開けた丘陵の台地。

 うおーーーー!!

 再び真っ直ぐな道、立ち上る入道雲。

 そこで流れてきた曲は、まさかの『ネバーエンディングストーリー』(今年もかい!)。
 
 うおーーーーーーー!!!

 アートレーーーイユ!!!
(やっぱりファルコン役:不細工な特大ゴールデンレトリバーみたいなの)

 テンションもマックスである。



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【阿蘇山より盆地、外輪山を望む】
中心に阿蘇山(火山)、その周りをドーナツ型にカルデラ盆地が囲み、さらにその周りを外輪山が囲むというとても立体的で美しい大地なのだ。




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【外輪山の駐車スペースにて】
高千穂峡に向かうにはまず外輪山を越えて、南(宮崎)へ南へと進まなければならない。





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【今年も彼岸花】
さすがは山地、早くもたたずむ彼岸花。
『ごん狐』を思い出す。




 寄り道しながら1時間半ほど車を走らせ、ついに目的地『高千穂峡』に到着。
なんとみずみずしい峡谷だ。

 到着と同時に立ち込める暗雲、ぼたぼたと落ち始める雨。
まるで、峡谷がありけんを歓迎しているようだ(手荒)。

 感じる、、

 やばい、、いるな、、ここ、、



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【高千穂峡】
雨量があるのだろう。いたるところに湧水、滝、沢、淵。
様々なグリーンであふれる世界。



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【水がきれいだ】




 ふむふむ、、ほぉ~
おっ、あっちすげぇ!

 ちがーう!!

 観光客になってる場合ではない。
自分は国家プロジェクト級の使命を持つているのだ。
もっと山奥へゆこう。



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【水も滴る廃屋なり】




 そもそもなぜツチノコなのか?とお思いの方もいるだろう。
それは、、ロマンである。

 たくさんの目撃情報があるにも関わらず、まだ捕獲されたことがないという幻の生物。
さらに捕獲すれば数億円の価値があるといわれている。
男ならばこれにチャレンジしない手はない。

 目撃情報が多いのは、信州や新潟方面だった。
しかし、信州だとありけんがツチノコを発見するよりも、おなかをすかせたクマがありけんを発見する確率の方が圧倒的に高いような気もした。

 宝くじで1億円当たる確率よりも、明日、不慮の事故等で自分が死ぬ確率の方が高いと言われている。
世の中、1億円当たる者もいれば、ヘリコプターが突っ込んでくる者もいるのだ。

 宝くじで1億円当たる確率
 明日ヘリコプターが突っ込んでくる確率
 ありけんが山中でクマに襲われる確率

この中で一番リアリティあるのは、クマ君ではないだろうか、、。

 これはいかん、ということでクマのいない九州が選ばれたのだ。
完璧である。



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【ツチノコ絵図(ウェブ写真から引用)】
ありけんが各方面で入手した情報がだいたい詰まっている貴重な巻物だ(巻物ではない)



 ■ツチノコとは(主にウィキペディア参照)

 ・普通のヘビと比べて、胴の中央部が膨れている(鎚に似ていることからこの名がついた)
 ・チィー!と鳴く。
 ・好物は、日本酒、スルメ、髪の毛の焼ける匂い。
 ・2メートルほどのジャンプ力を持つ。
 ・いびきをかく。


 なんか、おやじみたいだな。

 ありけんは『探す』のではなく、罠を仕掛ける作戦に出た。



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【だだーん!毒しめじ(毒しめじではない)】




 罠を仕掛けるため森の奥へ奥へと進む。
なんだか、視線を感じる。



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【だだーん!巨大鹿の足跡】
おいおい、でかいぞ。




 高まる湿度、重たい空気。
そしてさっきから感じるこの視線。
汗を拭い、水を飲む。
場所は決まった。



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【だだーん!!セット完了】




 物陰からすくむようにして罠を見張るありけん。

 一陣の風が樹々を揺らし、暗雲が深い森からさらに光を奪った。

 その時である。

 チチィィーーーーーー!!
甲高い鳴き声とともに鳥達が飛び立った。



 次回、ついに決戦の時。
ありけんはツチノコを捕獲することができるのか!?



 その4へ続く、、 
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by KeN-ArItA | 2012-09-29 11:54
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