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ありけん日記


有田健太郎の日記、エッセイ、フォトギャラリーです
by KeN-ArItA

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『私は傘』

 初めての持ち主はとてもよい扱いをしてくれる人だった。
雨に濡れた後はちゃんと干してくれたし、きれいに畳んでくれた。

 だけど店先で間違えたフリをして勝手に持ち出した次の人の扱いはひどかった。
特に、コツコツと杖のように先を突いて歩く癖。
芯に響いて堪えた。

 やがて電車の中で置き忘れられた私は、そういった多くの引き取り手のない傘達と共にコンテナに乗せられ、遠い国へ送り出されることになった。

 船の底は深い飴色のよう。
静かで時折きしむ音がしっとりと響いていた。
私たちはそれぞれの生い立ちを語り合ったり、深く眠ったりした。

 雨の多い南の国へ着いた私は、それからたくさんの人達を雨に濡らさずに過ごしてきた。

 時には、一緒に歌を歌いながら小雨の中をクルクルと走り回ったり。
 時には、大きな木の下で子供達が揺らして落とす木の実を受け止めたり。
 時には、八つ当たりされたり。

 やがて大きな風を受けて半分がつぶれてしまった私は、捨てられ、飛ばされてこの集積場の角にやってきた。
 開いたままの私が影を作るので、小さな草達は文句を言った。

 何もない、尽きることのない砂時計のような時間が続いた。
自分が何ものなのかすら分からなくなり、穏やかでそれはある意味幸せだった。
やがて、しおれるように朽ちてなくなってゆくのだろう。
 

 ある雨の日、濡れた猫の親子が雨を凌ぐためにやってきた。
母猫は子どもの毛繕いをし、子猫は安心して眠りについた。
私はぼろぼろの身体をめいっぱい広げて、猫の親子が雨に濡れないようにした。

 ぷつぷつ、ぷつぷつと雨が鳴り続けていた。
濡れない場所に居れば、それは安らぎの音。

 私は傘、やっぱりこの時が一番幸せなのだ。




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【静かなポップ】
暖色系のあじさいって珍しいよね。
今日の関東は梅雨の切れ間、早くも30度越え。
季節はとっとと進むよね。
さあ、僕らも行こう!
おっとその前に振り返って忘れ物チェック。
傘忘れんごとね!





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by KeN-ArItA | 2011-06-22 21:48

フォトギャラリー♯18 『いい日、曇り空』


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【座りたくなるベンチ】

 港区は芝。東京タワーの麓の公園で一休み。
ふぅ、、生き返る。
 葉が茂につれて、木漏れ日がだんだん少なくなってゆく。
夏にはよい木陰になるだろうね。



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【雨の季節、蛙の季節】

 東京は西寄り、国立(くにたち)に来ていた。
田舎だなぁ。癒される。

 田舎にいた頃は、知らず知らずのうちに田んぼの様子で季節の流れを感じてたような気がする。
水田に水が引かれ、苗が伸び始め、地味な花が咲いて、夕陽を浴びて金色になって、刈り取られた後のボコボコを踏んで回って、、。
 今からは蛙の季節。
そのうちトンボも出てくるね。



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【国立(くにたち)散歩】

 行きは大通りを通ったので、帰りは裏路地を通ることにした。
国立、実はすごく素敵な町だった。

 あじさいはほんとに曇り空によく映えるよね(写真は通りすがりの他人の家)。
葉っぱには毒があるんだって。
やるなー。
そりゃ梅雨キングのカタツムリにも手が出せない。




【THE BOOM 『釣りに行こう』】
今時期にぴったり。
THE BOOM、高校の頃から大好きだ。
曲は『釣りに行こう』。
ゲストに矢野顕子さんを迎えてのデュオソング。



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【うーん、、】

 見かけだけで判断してはいけない!
実は、地下に1000人収容のすごいホールがあるのかもしれない。



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【こっちに行こう】

 谷保天満宮(やほてんまんぐう)の垣根。
ちょっと寄ってみよう。



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【あなた達、絶対飛んだでしょ!】

 でたー!強いニワトリー。

 曇り空の谷保天満宮は、しっとり苔に蒸していた。
驚いたことにたくさんのニワトリが放し飼いにしてある。
そして見上げても、木の上にニワトリ!

 小学生の頃、地元の山で野生化(しないから)したニワトリが鳴きながら(コケー!って)頭上をバタバタと飛んでゆくのを見た。
その後、誰かにそれを話しても信じてもらえなかった。
そのうち自分でもあれは幻だったのか、、と思い始めるようになった。

 やっぱり、ほっときゃ飛ぶんだ。
ありがとう、谷保天満宮。
僕は正しかった。
だけどこのニワトリ、怒らせると怖そう、、。



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【やるなー】

 さすがは地元の子。
怖そうなニワトリに手でエサ(お菓子)をあげている。
自分もなにかエサをあげたい。

 やがて未来、君は素敵な大人の女性になるだろう。
そしてある日、男性に聞かれるだろう。
「子どもの頃、なにして遊んでたの?」

そしてら君は堂々と答えなさい。
「ニワトリにエサあげてた」
「ニワトリが空飛ぶの、信じる?」

それを理解して、信じてくれた男性が君の相方だ。
やさしく強い大人になるんだよ。(だれだこのおっちゃん)

 ありけんは幸せな心持ちで神社を後にした。
ありがとう、国立。



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【なに撮ってんだよ、、】

 東京はもっと西の方。多摩の聖蹟桜ヶ丘にて。
 丘の途中、猫と会話。
うーん、、少しバカにされているような気がする。



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【座ってだんごを食べたい、、】

 再び都心は芝。東京タワー隣のお豆腐料理屋にて。
うっかりはちべぇ(水戸黄門)と並んでだんごが食べたい。
 老舗の料亭で、きっと定食屋のような感覚で入らない方がいいと思われる。



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【よい朝】

 休日の朝は、向かいのパン屋に行くことが多い。
写真はブルーベリーパイとクリームパン(計360円)

 ここに引っ越してきた当時は自分の部屋の真下にあったパン屋さんだったが、繁盛して向かいに大きな店を出した。
 その店は24時間、いつ寝ているのか?というくらい頑張っていた(音が聞こえるので分かる)。
バイトの女子高生がよく裏で泣いていた(怒られて)。
この時代に大したものだ。
尊敬と、負けてられるか!と言う気持ちでいっぱいである。

 テラスに、子どもが遊べるスペース、コーヒー無料サービスに、レンガと石ベースの暖色系の雰囲気、こと細かい癒し系の装飾、、。
パンもぜったいまとめずに1個ずつ包むのだ。
 そりゃ行列もできるよね。
尊敬してます。
自分も頑張ろう。



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【まだまだ雨の季節】

 梅雨も後半かな。
雨上がりの水たまりもよいね。

 さあ、傘もって元気に行こう!
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by KeN-ArItA | 2011-06-20 12:01

時には爆発、どんと来い!眠れない夜

 朝は8時台、朝食をと『フレッシュネスバーガー』に入った。
フレッシュネスのメニューは割高だけど、その分しっかりとしていて美味しいのだ。
そう、ホットドックを食べるのだ!

 店内に入って気づいた、スレイヤー(アメリカのメタルバンド)が流れている。
 おいおい、いいのか?
『SLAYER』(スレイヤー)は、メタルの中でもハイテンポのスラッシュメタルに属している。
属しているというか、この人達が作り上げたジャンルといっても過言ではない。
 その音楽的魅力を一言で表すと『攻撃的』であり、もっと分かりやすく言うと『すごくうるさい』のである。(ありけん:談)

 楽器屋にはありがちな現象(メタル大好き店長DJ現象)だが、まさかフレッシュネスバーガーでスレイヤーを聞こうとは。
 カウンターを見回したが、それらしいロン毛の店長はいなかった。
それどころか、20代前半くらいのかわいらしい女の子が二人で切り盛りしているのだ。
いたって普通に見えても無類のメタル好きなのだろうか。
うーむ、人は見た目では分からないものだ(勝手に決めつけてる)。

 ホットドックをと思って入ったのに、テンションが上がったありけんは思わずチリドック(少し高い)を注文してしまった(恐るべしメタル効果)。
 
 店内には4人のお客がそれぞれに朝のよい時間を過ごしていた。
「うるさい!」「音楽かえろ」などクレームはこないのだろうか。
 しかし、普通のサラリーマンやOLに見えるお客も、よくよく見るとこの雰囲気を味わっている。
そう、瞳の奥にメタルを秘めているだ(なにそれ)。
もしかしたら『ここしかない』という連中なのかもしれない。

 それに後から気づいたが『喫煙席28席』に対して『禁煙席5席』とは強気である。
間仕切りのないので全てが白く霞んだ喫煙空間である。
この時代によくやるなぁ。
ここしかない!と言う連中もわりと多いのかもしれない。


 スレイヤーが終わって次に何がくるかドキドキしていると『メガデス』が始まった。

 本物である。




【 SLAYER(スレイヤー)Angel Of Death 】
怖そうな人達に見えるが、いたってファンを大切にする人達なのだ。
ロックの場合、多少の間違いは『よい粗さ』と受け取られるが、メタルのミスは許されない。
そう、こう見えてメタラーはいたって努力家なのだ!
しかし、ここまでテンポが速いとそりゃ、首が痛くなるよ。



 今では4時には起きて活動する朝派のありけんも、以前は夜派だった。
眠れない夜に聴くヘヴィーメタルはとてつもない活力を生み出した。
どこへも向かいようのなくなった活力は、ギターに向けられた。
しかし、ありけん流に仕上げられた曲は『ポップ』というジャンルだった。
だけど、その中にはいろんなジャンルの情熱が流れているのだ。

 もしテンションを上げたかったりイライラした眠れない夜がやってきたら、、もう分かるね。
ヘヴィーメタルを聴こう!

 ありけんは、うるさすぎるのであまり聴かない!




【 METALLICA(メタリカ)Enter Sandman 】
懐かしい。学生時代、この曲のギターをたくさんコピーした。
コピーバンドのライブもやった。
メタルキッズ達が最前列でノリ狂っていた。
一番よいギターソロでありけんがスカして、みんなをずっこけさせたのを覚えてる(笑)

1991年モスクワで開催された『 Monsters of Rock』。
冷戦がまだ冷めやらぬ中、モスクワでアメリカとロシアの国旗が交じって揺れている。
この時代、ロシアの若者がヘヴィメタルなど知っていただろうか?
音楽の力はすごいね。



【 Tom Waits(トム ウェイツ)『Train Song』】
孤高のロックシンガー、トム ウェイツ。
大好きだ。
深夜の少し落ち着いた雰囲気にもよいのだ。
以前は、ウイスキーと煙草とともに流していた。
今は、疲れた夜の一時に(笑)聴くことがある。

当時ヒットしていた『イーグルス』がトムウェイツの曲をカバーして、本人の元に喜び勇んでレコードを持って行った。
「こんなものレコード盤のホコリよけにもならんよ」
普通は喜ぶものだろうが、トムが放った言葉はそれだった。
社交辞令が嫌いな方は、トム流にここまでやってみてはいかが(笑)




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by KeN-ArItA | 2011-06-10 23:30

ツバメセッション

 見上げた土製のお椀の端から、スワロウテイル。
ツバメが卵を温め始めいた。

 ストリートを通るたびに見上げてしまう。
時に立ち止まり、口笛を吹いたり、チッ、チッ、チッ、、と口を鳴らしたリする。
 顔を出して見下ろしたツバメの小さな瞳に映るのは、嬉しそうに見上げているありけん。
いたって迷惑な話である。
表情が読みにくい小さなツバメの顔にすら、迷惑の色が伺える。

 先日、巣に母ツバメの姿がなかった。
かえったのかな?
生まれてすぐの雛は、まだ顔を巣の縁に乗せることができない。

 今日は寒い雨の日。
そう、梅雨だね。
 見上げる巣。
口ばっかり大きなしわくちゃな雛が顔を縁に乗せていた。
そして、寒さをかばっているのだろう、母ツバメが覆うように膨らんでいた。

 今年は、戻ってきた数が少ない近所のツバメ達。
親子5、6羽が南へ旅立っても、戻ってくるのは1、2羽くらい。
どんな世界も生きてゆくのは大変なんだね。


 朝、窓を開けてギターを弾いていると嬉しいことがある。
すぐ近くの電線にツバメがやってきて合唱し始めるのだ。
よかった、ツバメにはウケてるみたいだ。

 さあ、ありけん、たくさんの人にもウケよう!

 季節は進む、一緒に進もう!!



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【窓辺ギター】
ほんとは防音室で弾かなければならないのだけど、天気がよいとつい窓辺で弾いてしまう。
防音室は思いっきり弾けるけど、圧迫感があるけんね。
といっても窓辺でもいつの間にか思いっきり弾いている。
マンション全体が音楽関係の住民だからクレームがこないのだ。
だけど二つ上の階のドラムはうるさい(最近上手くなってきやがった)
まあ、おたがい様か。


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【こんなとこにも猫道】
近所にて、西武線と猫。
身軽だなぁ。


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【@2011/6/1代々木labo】
公演終了後、撤収されたエントランスボード。
PA(ミキサー)の豊田が描いたらしい。
やるな(PAなのに)。
自分は、ライブハウスやライブバーに掛けられるエントランスボードが好き。

しかし、この日も楽しいイベントだった(笑)
みんなありがとう!
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by KeN-ArItA | 2011-06-02 08:44


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