ありけん日記


有田健太郎の日記、エッセイ、フォトギャラリーです
by KeN-ArItA

きのこの旅〜1日目〜

2007年3月6日午後。
2両編成のディーゼルカーは僕をのせて、信濃の山中を北に向かっていた。
標高が高く、空がすぐそこで、落葉樹の山々は確実に春の準備をしていて。
そう、僕は久しぶりの旅の中なのです。


近所の八百屋のキノコ売り場に『とってもおいしめじ』という名のきのこがあって、僕はそれをよく買う。
名前とかわいらしいキャラクターが好きで、安くておいしいんだ。
ある時、『とってもおいしめじ』のパッケージの裏に『工場見学大歓迎!』と書かれてあるのを見つけた。

旅はきっかけ。
僕は、工場見学をしに旅に出ようと決めたんだ。

きのこ工場は『(有)いいやま』といって、長野県の飯山市(新潟県との県境、長野の北の地)にあった。
さらに『(有)いいやま』のHPによると、キャラクタータオルやTシャツもあるらしく、それも入手してこようと決めた。

こうして、3/6(火)〜3/8(木)『きのこの旅』が始まったのである。

今日はその初日。
無計画な旅が好きなありけんの、久しぶりに『目的がある旅』はこの先どうなってゆくのでしょう。



9:10出発。
はじめは長野新幹線で一気に軽井沢あたりまで行こうと思ってたのだが、『青春18切符』が発売されてるということで中央線、つまり山梨経由で行くことにした。

新秋津で『青春18切符』を購入して出発。


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【今年は20周年記念ということで8000円でした。
5日間各駅列車が乗り放題なのです。安いよね(笑)。】



久しぶりだからな、楽しいなぁ。
スタートして30分、立川駅でラッシュがいやになり、早々に『特急かいじ』に乗り換え甲府までひとっとび(挫折が早いぞ!)
(注)特急には『青春18切符』は使えません。特急券のほかに乗車券まで買わなければいけないのです。
僕は、「最後の手段」を最初に使ってしまうタイプ。


甲府からはずっと各駅停車で、4人席に足を伸ばして進んだ。
キヨスクでハイソフトを買ったら、窓際アイテムはすべて揃ったよ。


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だけどこんなに空は青いのに、僕にはひとつだけ気がかりなことがあった。
それは、アポなし…
つまり目的である『(有)いいやま』さんに、工場見学のアポを取っていなかったのだ。
見たこともない大の大人がいきなりやってきて「工場見学させてください!」って、それは非常識である。
今回はあえてアポなしで行って、もし断られたら、近くの電柱に『ありけんワンマンライブ』のポスターでも貼ってサインでもしてこようかとか思っていたのだけど、やはり連絡を取ることにした。

プルルルル…

もしOKだったら長野方面に向かおう。もし断られたら…

鳥取に行こう。

プルルルル…

『(有)いいやま』の事務の方に熱い僕の思いを告げると、なんとなくOKしてくれました(笑)。(こんな前例はないらしい)
僕が行こうとしているところは、きのこの生産工場ではなく、きのこの『パッケージ工場』らしいのです。
アポとは呼べないアポ取りに成功したありけんは、心の気がかりも晴れ、進路を長野に向けた。

「なーに、行けばこっちのものさ!」(だめな男である…)


飯山市方面に行く路線はいくつかあるが、すごいローカルそうな路線『小海線』で長野を北上することにした。
中央線から小海線に乗り換えるため、山梨の北『小淵沢駅』で1時間の待ちとなった。
風が強く、きれいな所だ。

こんな時は駅を出て、ふらふらり。


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【ローカルな旅に待ち時間はつきもの、そんな時は写真を撮る。
自分が写っているすべての写真は、置き撮りのタイマー撮影。
もう慣れてきた】



危うく鳥取に行きかけたありけんは、小淵沢を出て北上し始めた。

タタッタトン タタッタトン タタトン
テーテーテーーテーテーテーテーー…(ありけんソング:明日の私)
いや〜、やっぱり旅にはこの曲でしょう!


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【JR小海線車内。一両編成のディーゼルカーはガラガラ。】



早春の落葉樹林の山間を、音と煙を吐いて走るってゆく。
雪はほとんどなく、日に照らされた丘陵が暖色でやわらかくも見えるよ。
九州とも東北ともまた違うし。
信州…、なんだ。
どんだけ車窓を見てても飽きない。
大好きな曲はもちろん、ちょっと好きな曲もまたよく聞こえるよ。


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小海線の終点『小諸駅』から私鉄の『しなの電鉄』に乗り換えた時はもう16時近かった。
電車の影が長く、バラバラと田んぼを走り始め。
陽がさらに落ちる頃、ようやく長野に着いた。


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18時か…。
まだまだどこかへ行けそうな気がしたが、今日は余裕をもって長野で一泊を決めた。
安ホテルにチェックインし、ネット喫茶で原稿を上げ、明日の予定を立てる。
明日は『(有)いいやま』工場見学をしたあとに、日本海へ行こう!
そうだ、海にゆこう!

目覚ましは7:30にセットして。
ありけん『きのこの旅1日目』は無事終了したのです。
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# by KeN-ArItA | 2007-03-11 20:12

きのこの旅〜3日目〜

一面の雪に反射した光が眩しく、ぼくは思わず手をかざした。
しかし旅人は、どんなに眩しくても列車の窓のカーテンを閉めない。
なぜならば風景が見えなくなるからだ。
迷惑である。


さて、きのこの旅3日目。
最大の目的を果たしたありけんは、「海に行く!」と豪語しておきながら、あっさり山に向かっていた。

新潟から会津若松行きの3両編成列車は、雪景色の中。
会津への車窓は水に満ちあふれていた。

川にダム、用水路。
集落のどの家にも小さな水溜(池)が2、3あり、そこで洗いものなどをするのだろう、とにかくきれいだった。


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ちょうどお昼あたりに会津若松に着き、駅でラーメンを食べた。
そう、喜多方ラーメン。

僕はよく駅ソバを食べる。
駅ソバは観光地でないかぎり、地元の人達を相手に商売している。
つまりその土地の味付けで、かつ美味しくないとお客は来なくて成り立たないんだ(ありけん調べ)。
だから駅前でやたら高い郷土料理を食べるよりは、駅ソバの方がその土地の味を知れることが多い。
ここは観光地だったけど、ラーメンは美味しいかった。


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さて、ここ福島の会津から帰路が2通りあった。
ひとつは郡山方面へ。
もうひとつは只見線で高崎方面へ。

僕は1日3本しか走ってないという『只見線』を選んだ。
理由は、すごそうだから。

6:00   13:08   17:03

時刻表もいたってシンプルである(終点の小出まで行かないやつはもう少しあるよ)。


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2両編成の列車は、どんどん山間地へ踏み入ってゆく。
乗客も皆4人席に一人ずつ足を伸ばしている。
この5時間近い只見線を終点まで行く人は、みんな旅人である。
電車が好きな人、旅が好きな人、もっとべつの理由でこの列車に乗り合わせた人もいただろう。
みんな車窓に釘付けだ(笑)。

雪はどんどん深くなり、やがて只見駅に着く頃、積雪はメートル単位になっていた。
3月の初め、街道はまだ冬期不通でその景色は雪国そのもの。


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【列車は数十分おきに7分程度の停車をする。
単線のすれ違いを待つわけでもなく、休憩のためかな…。
だけどこの時間がたまらない。
みんな外に出てタバコを吸ったり、写真を撮ったり。
だけど夢中になりすぎるのは注意!
置いてかれたら死ぬしかない(笑)。】



途中、ずっと隣の4人席に座っていた女性と仲良くなった。
一人では自分の写真が撮りにくいので、お願いしたのだ。

彼女は単身赴任の旦那様に会いに行った帰りらしく。
なぜ郡山から川崎に帰るのに、こんなスペシャルな遠回りをしているのか聞くと。
雪を見るのが好きで、この超ローカル線に乗ったと答えた。
切符はもちろん18切符。

しかし、いろんな人がいるもんだ。
(僕は豪雪地帯ということすら知らなかった)

旅は道連れ、しばらくルートも同じなのでご一緒することにした。
僕はチョコを、彼女はかまぼこをくれた。
それぞれの旅やいろんな話は尽きない。


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【上条駅。只見線お得意の7分休憩(笑)。
この写真は降りしきる雪の中での、ありけん得意の置き撮り撮影。】



終点の小出(こいで)から、この旅2回目の上越線に乗り換えた時はすっかり夜だった。
越後湯沢駅で新幹線に乗り換えるという彼女とわかれて、ガーラ湯沢駅などスキー場地帯の山間部を跳ねるように猛スピードで進んだ。

おにぎりとパンを買い、高崎線に駆け込んだ時は21時を回っていた。
列車に乗ってちょうど10時間。
10時間を超えると乗り物は辛くなってくるものだ。
疲れも溜まってきてるし。

大宮を過ぎ、車窓はやがて見慣れた都心の夜景に変わってきた。


旅の終わりは寂しいものである。
明日からまたいつもの生活(+ロスした分)や問題がやってくると思うとなおさら。

だけど、今回は全然平気でした。

明日もやってやる!
そう思える帰路でした。


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いつもは時間に追われ、電車での移動時間も常に何か作業をやっていないと落ち着かない生活です。
それをこの3日間、ただただ車窓をぼ〜っとみて一喜一憂できたこと。
1時間単位の待ち時間も、なんの苦もなくプラプラ過ごせたこと。
贅沢で幸せでした。

また、いろんな人と関われたり、その場その場で好き勝手に動けたことも幸せでした。


旅はきっかけ。
今回は『きのこの旅』。

次回はいつになるか分かりませんが『鳥取砂丘、らくだはニンジンを食べるのか?実証の旅』とか、ふらりまたどこかへ行きたいと思います。


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動き出す列車の窓には、僕さ




 <きのこの旅:おしまい>
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# by KeN-ArItA | 2007-03-11 20:06

2007 『きのこの旅』〜前夜祭〜

さて、ひょんなことから決まった『きのこの旅』(詳しくは前回の日記を)。
3/6〜3/8ということなのですが、気づけばもう明日(今日)となってしまいました。

この旅は、長野県飯山市にある「きのこ工場」にて工場見学をして、オリジナルTシャツとタオルを入手して来る!という珍しく目的のある旅なのであります。

だがしかし!
まだどのようにして行くのか、決まってません。
いつもは、あてもなくその時々で行く先を決めてゆくからね~
しかもアポなし…

ありけんは、果たして辿り着けるのだろうか?
果たして受け入れてもらえるのだろうか?
千葉に菜の花を見に行ったりしないだろうか?

さっき調べたら『青春18切符』(JR普通列車5日間乗り降りし放題で8000円)が使用期間だったので、それメインで行こうと思います。

久しぶりの『青春18切符』…
きついんだな〜これが(笑)

ルートは明日の朝考えます。

なにげに久しぶりの旅なのです。
くれぐれも「たどり着かなかった」とか「今、鳥取にいます」とかならないように、いい時間にしてきます。

BBS(もしかしたら日記にも)に経過を書き込みますので、暇な時はぜひ「きのこの旅」の経過を見にきてね!


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【ひっそりと、ここにも春】
東京は恵比寿。
風がつよい春の日に、ひっそりと小さな花を見つけました。
種は、いいとこに飛んできて根付いたよね(笑)。
こんにちは。
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# by KeN-ArItA | 2007-03-06 02:05

春はそこまで

陽が差し込むのは昼間の数時間だけ。
東京は下町、ここは人形町の裏路地です。


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オフィスと古い民家が混在する人形町の細い路地。

写真は柴犬「はな」。
かわいいよね(笑)
近づいてなでたら噛まれました。
柴犬って噛むよね…。

お昼過ぎ、郵便を出しに行くOL、買い物帰りのおばさん、営業に出発のサラリーマン、みんな「はなちゃん、いってくるね〜」と声をかけてゆく。

じっと見ていると、みんな頭をなでる時に噛まれそうになる。
だけどみんな慣れていて、ヒラリとかわしてじゃれているんだ。

おー

なるほど、再挑戦。

…カプッ!

(>_<)


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今日は気持ちいい。
古い料亭の前、桜はキラキラもう春支度。

今年は2月の真ん中にもかかわらず、もう春一番が吹いてしまった。
なんてこった。
このままでは6月には夏入り宣言となってしまうよ。

ありけんは地球温暖化を防ぐため、ゴミの分別を徹底してます(ちっちゃなことから)。


しかし陽が長くなったよね。
帰り道は、近所の八百屋の「きのこコーナー」。
ここの「きのこコーナー」は興味深いんだ。

僕がよく買うしめじは『とってもおいしめじ』、『しめじです…』(ヒロシです…のパクリ)や『しめ次郎』などがある。

中身は大して変わらないのだが、よく変えてくるネーミングとワンポイント描かれたどうでもいいようなキャラクターが個人的にハマってしまう(笑)。
ついつい山奥のきのこ工場の事務所を想像してしまうんだ。

誰がこんな名前を考えて、誰がこんなキャラクターを描いたのか?
次の新作きのこの名前はなんなのか?
テーマソングを作らせてくれないかな…

ある日、『とってもおいしめじ』のパッケージの裏に「工場見学大歓迎!」と書かれてあるのに気づいた。
僕は決めた。
工場見学に行こうと。


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さらに、ホームページも書いてあった。
アドレスは、e-kinoko.com(いーきのこドットコム)。
ありけんHPの、aritakentaro.com.(ありたけんたろうドットコム)よりキャッチーではないか…。

さっそくホームページに行ってみた。
するとなんとキャラクターTシャツとタオルもあるらしい。
こんなの誰か欲しが人いるのかな…
って、僕か(笑)。
Tシャツとタオルも入手してきます!
(先日、「Tシャツ、タオルなど興味ある方はご一報下さい!」と書いてあったので「欲しい!」とメールをしたのだが、まったく返信がない所も興味深い。)

住所は長野県飯山市。
調べたら鈍行列車で8時間だった…。
目的がある旅も悪くないね。
3/6〜3/8。ありけん「きのこの旅」に行ってきます!

ちなみにHPも勝手に紹介します。
興味ある方は行ってみて!
http://e-kinoko.com

きっと、きのこの前に「この子の詳細」をみてしまうはず(笑)。



さて、去年5月の自主企画『宇宙兄弟Vol.52』から始まった有田健太郎の『駆け抜ける1年』。
前半は『東京おんりぃわん06』で都内、地方と駆け回りました。
大盛況のカウントダウンライブも終え、いよいよ後半戦ラストスパートです。


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2、3、4月、3ヶ月連続イベント。
しかもファイナルの4/27はワンマンライブです!
ファイナルには嬉しい発表もできそうですよ。

皆さん、ぜひ応援してくださいね!

まずは「きのこの旅」に行ってきます。
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# by KeN-ArItA | 2007-02-18 15:32

フォトギャラリー #3

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【2006:12/13新宿LOFT リハーサル風景】
去年、半年間参加したイベント『東京おんりぃわん06』。
多くの人に助けられ、応援してもらい、無事ファイナルを迎えることが出来ました。
みんな本当にありがとう!
これからもがんばります。


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【2006:12/31新宿Freak、カウントダウンライブ】
この後すぐにターニングへと移動。
忙しい一夜、嬉しい限りです。
Freakは、2007年3/31に『宇宙兄弟vol.55』の会場としても決まっています。


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【2006:12/31西荻窪TURNINGカウントダウンライブ】
ありけん、今年は光栄にもカウントダウンアーティストとしてステージにたたせてもらいました。
このライブハウスは木製の床で、スタッフも仲間達も暖かいんだ(笑)。
ホームグラウンドです。


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【年があけました!】
おめでとう!
皆さん、どうぞ来年も素敵な年明けを迎えてください。
できればまたライブハウスでご一緒しましょう(笑)
よい年となりますように。


早くもひと月が過ぎてしまいましたが、どうですか?
いやいや、早いな〜(笑)。
今一度、がんばります。


フォトギャラリーでした。



                                                                                      phto : yayo
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# by KeN-ArItA | 2007-02-08 22:16

湯けむりタイムスリップ

入り口に「大正館」と木の看板の雰囲気がよかった。
そこはずいぶん前に旅をした時に、ようやくたどり着いた北国の小さな旅館だった。

湯気だらけの浴場でポカポカになった僕は、一人では広すぎる和室へ戻る。
オフシーズンで静かな旅館にみしみしと足音が響けば、つい忍び足になってしまうよね。

でっかいテーブルに、ぬるいお茶。
座椅子に和菓子、座布団に100円テレビ。
タバコの煙は青白くすーっと伸びてフルフルと揺れ、やがて天井に広がっていく。
ポロロン…
再びギターを弾くがやっぱり何も出てこない。

はぁ

パコっ、もはやワンカップである。

しかしすごい気だ。
この土地全体がすごいパワーで「しーん」としている。

丸く、あまりしゃべらない女将が敷いてくれた布団に入り、電気は二回引っぱりナツメ球。
旅先の寝床でじっと見る天井は、とてつもなく寂しくなる時があるんだ。
一人旅なのに、不安はどうしてもついてくるのね。

そんな時は、窓の外を見ればいい。
星がきれいかったりするけんね。

酔いも冷め、なんだか寝るのがもったいない。
だけどやがて眠るんだ。
明日行く、知らぬ町を夢見て。


時は今。
ゆっくり目を開けるとロウソクが2本、入浴剤を入れた自宅の風呂場の湯気のなかで静止している。
妄想のおかげで、たまに落ちてくる水滴爆弾も気持ちいいくらいにポカポカになったよ。

はぁ〜

柔らかい明かりは湯気で反射し合い、まるでおぼろ月みたい。
ちゃぱちゃぱとお湯をゆらせば、ロウソクもゆらゆら。
そして目を閉じれば、小さな僕の風呂場は再びタイムスリップ。
また別世界さ。


そろそろ旅に出ないとなぁ。


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3月、ありけんは「キノコの旅」に行ってきます!
「キノコの旅」って何(笑)?
説明、詳細は後日。
またこのコーナーにて書きますね。
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# by KeN-ArItA | 2007-02-07 23:41

完全不完全燃焼

渋谷は冬晴れ。
早く仕事を終えた腹ぺこ僕は、行きつけのラーメン店(博多天神)に行った。
しかしそこでとんでもないミスをしてしまったのである。
いつも替え玉を最低2回はする僕なのだが、ついついぼーっと食べてしまい、こともあろうか替え玉をする前に完食してしまったのだ。

ああ…

プロとして(何のだ)あるはずもないミスだった。
空になった器をしばらく見つめ、完全に不完全燃焼のまま渋谷を後にした。


僕は昔からうっかり事が多い。

高校2年の時だった。
手ぶらで通学している僕は、ずっとなにかがおかしいと思っていたんだ。
しばらくして、カバンを電車の網棚に忘れてきてしまったことに気づいた。

「お前は何をしに学校に来たんだ…」

いつもすぐ怒る先生もその日は怒らなかった。
学校に来る途中、カバンを忘れるやつの気が知れなかったのだろう。
数日後、北九州の小倉北警察署から学校に連絡があり、カバンが発見された。

しかしずいぶん遠くまで行ったものだな。
2時間半かけて小倉までカバンを迎えに行く途中、僕のカバンがどんな所を通り、どんな人に見つけられ、どんな旅をしたのかを考えていた。
いいなー。

学生カバンの〜 一人旅〜
僕も〜 一人旅〜

気がかりだったのはカバンの中身。
カバンには、ストリートスライダースのCDとセブンスター(タバコ)しか入ってなかった。
警察所でセブンスターはまずいなぁ。

しかし警察署は、当時発砲事件や凶悪事件が多発する小倉の街にあった。
学生のタバコなんて、ゴミのポイ捨て程度である。
担当した警察官(なぜか年配の刑事だった)は、「おれもセブンやけん、おれにちょうだい?」そういって駅まで一緒に帰ってくれた(見知らぬ学制服は地元ヤンキーに狩られるらしい)。

学生カバンの〜 一人旅〜
僕も〜 一人旅〜

電車で遠くの街まで来れたことが嬉しかった。



2007年、さあもう確実に進みはじめました。
人は人に迷惑をかけ、人は人に迷惑をかけられながら生きてゆくものなのかな。
それにしても僕はかけ過ぎだ。
引き続き会えない人達もいるけど、待っていてください。

僕を苦しめたり、喜ばせたりする全ての感情を前に転がして。
辛い思いも、幸せな思いも前向きな力に変換して。
駆けながら一曲一曲に閉じ込めてゆこうと思う。

下り坂を転がるおにぎりを「あわわわ」って追っかける感じかな(笑)。


渋谷を出た電車は完全に不完全燃焼の僕を乗せ、大好きな池袋へ向かう。
車内は正月モードを抜け、いつものラッシュだ。
カバンはしっかりと手に持って。
窓に映る僕は、「帰ってラーメンを食べよう!」そう決めるのである。
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# by KeN-ArItA | 2007-01-11 13:29

帰り道は星空の下

風が強い一日だった。
屋上ではさらに風が増し、それはまるで荒海の波のよう。
富士山がきれいに見えれば見えるほど風は暴れ、夕焼けは紫、やがて満天の星空になる。
随分前に親方から教えてもらったことは、天気予報よりあてになった。

早めに仕事にけりをつけた帰り道、駅を出て川沿いを早足に。
見上げれば、冬至を終えたばかりのまだ早い夜空にチロチロと星が瞬いていた。

おお〜
東京でもこんなに星が見えることがあるんだ。


小学校の頃、太陽系圏内にハレー彗星という大型彗星がやってきた。
76年に一度の周期でやってくると言われていて、次に見れるのは76年先となり「貴重な瞬間だ!」とみんな騒いでいたのを覚えている。

僕は、76年かけて一周する彗星の気が知れず。
途中で道を間違えるか気が変わるかして、どこかへ飛んでってしまうに違いない。
だから「もうこない」そう確信していた(答えは2061年に!)。


天体観測が好きな父は、望遠鏡とともに僕を連れて大分県の山の中へ向かった。
到着して車から降りて満天の星空を見上げた時、僕はきっと目が丸くなっていただろう。
気持ち悪い程の星の数と流れ星の飛び交う空は、立体的だった。

「これは…、絶対どこかに生き物住んでるな」
その時から宇宙人を信じてます。

興奮した父に望遠鏡を覗かせられ、いざ見たハレー彗星。

しかし、それはぼーっとしていてインパクトに欠けていた。
それよりも、バラバラと降ってくる流れ星を数えながら見上げた空が忘れられない。

「物より想い出」とはよく言ったものやね。
ありがとう、感謝です。


火星、木星、シリウス、、あれは何だったかな。
年末の川沿いを、今日はスローテンポで歩いてゆく。

大きなキャリーバックとネギの入った買い物袋。

「年末年始はネギさえあればなんとかなる」

例年どうりの考え方と、ひとつ年をとった僕。

しっぽり冬と思い出に包まれた帰り道は、星空の下へ。
北風だってヘッチャラさ。


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【新宿の屋上より南の空へ】
冬だ!昼と夜の境目。
グラデーションは、風とはうらはらに暖かい。

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【代々木ブーガルへの行き方(サポートキーボード、みきてぃ作)】
サポートキーボードをやってくれている北村美喜のバンド「リゴライフス」のライブに行ってきた。
ブーガルの場所は知っていたが、ご丁寧に地図を書いて写メで送ってくれた。
笑ったよ、これ新しいね。
ぱっと見むかつくけど、よーく見てるとわかってくる(笑)。

でもリゴは、頑張っているバンドの一つだ。
陰ながら応援してるよ。
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# by KeN-ArItA | 2006-12-28 23:07


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