京急蒲田の中華屋は活気に満ちていた。
まだ宵の口に兄妹3人は多分初めて、初めて3人で外食した。
福岡から、おばさんのお見舞いにやって来た弟と妹に会っていたのだ。
数人で料理屋に行くと、自分はついつい最初に注文し過ぎてしまう。
20:10の飛行機で帰るという時間的な焦りもあってか、その日もテーブルには一気に沢山の料理が並べられてしまった。
じゃごーん(ドラの音)
弟は2つ、妹は7つ程歳が離れている。
中学高校と進むにつれ、さらに学生として家を出てからはめっきり疎遠になってしまっていた兄妹。
どこでなにをやっているのかすら興味がなく、弟とは4年も会わない時期があった。
だけど、最近になって仲がよくなってきたのは年のせいだろうか。
この日も35時間程寝てなかったのだが、ウサギさんもびっくり、そんな赤目に目薬を差し差し、会えるのならば会いたいと蒲田までやってきたのだ。
頼み過ぎた中華料理を前にハフハフと。
大したことのない近況も、暖かく愛しく。
やがて最後のジャスミンティー。
京急蒲田駅のホーム。
自分は品川方面のホーム、兄妹は向こう側の羽田方面ホーム。
手を振って。
ありがとう、また会おう!
【懐かしい香りに誘われて、今年もキンモクセイ】
先日、仲間のバンドが解散した。
数人で団結しきって、上り調子になっているバンド程無敵なものはないのだけど、逆に足並みが揃わなくなったバンド程弱いものはない。
10年間ずっと活躍してきた彼らの最後のステージは、すごくよかったよ。
お客さんにとって、もちろん自分たちにとっても、あの時聞いた曲々に青春の影が宿っていた。
バンドは解散するからバンドであり、無限でなく、そのもろさが『よさ』なんだね。
自分が音楽活動を続けている間にも、多くのバンドが生まれ、消えて行った。
星みたいなものよね。
宇宙の縮図だ。
「有田さんはソロだから解散しなくていいですね」
たまに言われるが、そんなことはない。
ソロでも消えてゆくって!
だけどありけん星は、ぜんぜんキラキラ輝いている。
ぼっかーん☆
まだまだ爆発しないのだ。
敬愛なる『ラヴスナイパー』、今までに沢山の刺激や感動をありがとう。
また会おう!
【これから夕暮れがきれいな季節になるね】
【都心にも、秋】
【西日暮里にて、むらさきアサガオ。よい線路脇やね】