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旧ありけん日記


2005年〜2022年5月まで、有田健太郎の日記、エッセイ、フォトギャラリーです
by KeN-ArItA

北の果てオホーツク、アザラシVSキタキツネの旅【3】

北の果てオホーツク、アザラシVSキタキツネの旅【3】_e0071652_14365041.jpg
【網走駅にて】



 もー、朝からよいテンションである(注:けっこう寝てない)。
誰かに撮ってもらってるならまだしも、一人で鞄の上にカメラを置いてのタイマー撮影。
すごいよね、この大人。
 タイマーを押して焦って戻ってるので、監獄の柵を持つ手の位置が不自然である。
皆の視線はオホーツク。

 レンタカーを返して、コンビニでたくさんの食べ物を購入したありけんはホームに向かった。




北の果てオホーツク、アザラシVSキタキツネの旅【3】_e0071652_14541271.jpg



 網走駅10:01発。
釧路湿原まで3時間近くの旅である。
車内はよい感じで空いていた。

 対向列車すれ違いのため、時折少々停車する。
そんな時はカメラを持って外に出てみる。


北の果てオホーツク、アザラシVSキタキツネの旅【3】_e0071652_1545222.jpg
【写真10 No3素敵なデスク。】
中国から来られた方。
話は通じなかったが、笑顔はなんとか通じた。
北海道は全般、アジアからの旅人が多かった。
会話が通じるといろんな話が聞けるのにね。

しかし、この座席すごくない?
車両の真ん中の一カ所にだけ、この4人席がある。
もちろんありけんもそこに座っている。



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【1両編成のキハ54】



 列車に冷房なんて装備されていない(扇風機のみ)。
33度予報のこの日は、二重窓も全開で走ってゆく。

 ブボボボボボー
ディーゼル車の音と風の音。
みんなの髪はぐちゃぐちゃ、懐かしい感覚。


北の果てオホーツク、アザラシVSキタキツネの旅【3】_e0071652_1519588.jpg
【写真10 No4,向かい合わせのシートはよいね】
向かい合わせのシートで居合わせた姉様方。笑顔も素敵。
いろんな話、楽しい時間をありがとう!



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【釧路湿原】



 釧路湿原駅で下車。次の列車は2時間後。
それまで自由時間。


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【釧路湿原駅の中】


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【シマリス発見!】



 湿原が見渡せる展望台や駅前散策の時も、キタキツネがいないか終始注意を払っていた。
カサカサとする音を辿れば、おしい、シマリス君だった(おしくない)。
かわいいよね。触りたい。


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【すごく心地いい】



 今回の旅指令の一つ『旅中一曲』。
これは、5日間のうちに1曲作成しなければならないという今回初の指令だ。
 今日は2日目、大丈夫大丈夫。
まだ日にちはあるから好きな曲を弾こう。
 こういった『夏休みの宿題』的な考え方はよくない。
案の定、最終日に地獄を見ることになるのである。

 しかし、大自然にアコースティックギターの音はよく似合う。
すごく心地いい。



北の果てオホーツク、アザラシVSキタキツネの旅【3】_e0071652_15484759.jpg
【空がきれい。だから夕陽もきれい】



 釧路湿原駅14:51。
今夜の宿がある『利別(としべつ)』に向かって再び南下が始まった。

 左手に太平洋、右手に夕陽。
窓全開の根室線はガラガラだった。
潮風をめいっぱい取り入れて南へと進んで行く。
窓枠に頬杖をついているありけんは、夕陽の中、幸せをかみしめていた。

 ほけー

 ああ、幸せだ。

 ほけー

 この『キハ40』のエンジン音がたまらない…

 ほけー

 夕陽ってこんなにきれいなんだ…。

 ほけけー

 ああっ!!


 急いでカメラの電源を入れるありけん。
刈り取り後の牧草地の中でキタキツネを見つけたのだ。
それは夕陽の中に凛と立ち、悠然とこちらを見ていた。

 しかし、ばく進する列車は速く、撮影は間に合わなかった。

 はぁぁ、、目が合ったのに…(たぶん合ってない)。


 その後、常にカメラのスイッチをオンにして、流れる風景の中にきつね色を探したのだけれど見つけることはできなかった。

 あの瞬間は絵のようになって今でも浮かんでくる。
あいつは大自然の厳しさを知っていた。
だからあんなに凛々しかったのだ。
もしかしたらあいつにとっても、活動前のよい一時だったのかもしれない。
ありがとう、お互いがんばろう。



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【いただきます!】
田舎の旅先では、こんな食事はつきもの。
ノンアルコールビールを買ってしまった。
ぷはぁー。気分は旅の夜。



 利別駅18:30過ぎ。
今夜の宿は、ユースホステル『池田北のコタン』というところ。
 18時までに到着するかどうか分からなかったので夕食は頼んでいなかった。
近所のコンビニらしきお店で晩飯を買って、部屋ですませた。


 細部にまで細やかにオーナーの愛情が感じられ、清潔ですごく雰囲気がよかった。
3人連れ(一部屋)と女性が1人(一部屋)だったため、相部屋ではなく一人部屋だった。
やっぱり一人部屋は気を使わなくてよいからいい。

 21時からはユースホステルのティータイム。
72歳の方、40代の方、30代のありけん、20代の方。
 世代を超えたトークタイムは12時まで続いた。
いろんな人がいて、いろんな人生があって、いろんな考え方がある。

 素敵な時間をありがとう!
またどこかでお会いしましょう。


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【写真10 No,5 一期一会、いろんな話をありがとう!】


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【階段がお気に入り】



 洗濯を済ませたありけんは0時過ぎに床に入った。
布団やシーツなんかも全て自分で敷くのがユースホステルの決まり。
暑かったけど(室温計は27度)5時間程ぐっすり寝れた。


 ペアレントさんは感じのよい方で、ありけんのフライヤ(チラシ)を喜んでもらってくれた。
フライヤを渡したのは少しばかり意味があった。

 ここにはいつかまた立ち寄りたいと思った。
その時は、今よりもずっと夢に近づいていよう、人間的にも成長していよう。
未来の自分へのタイムカプセルのような意味合いだった。


北の果てオホーツク、アザラシVSキタキツネの旅【3】_e0071652_1742370.jpg




 朝は、常に新しいから好きだ。
1日を素敵にするかしないかは、朝の元気さにかかっている。

 さあ、旅3日目。
今日は友人『藤浦君』と数年ぶりの再会だ。
 よーし、いくぞー。
絶対最高の一日にしてやる。

 待ってろ藤浦!
あいつ、まさか、太ってないだろうな。



 その4へ続く
by KeN-ArItA | 2010-09-06 14:41
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