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旧ありけん日記


2005年〜2022年5月まで、有田健太郎の日記、エッセイ、フォトギャラリーです
by KeN-ArItA

2012年9月『南九州ツチノコの旅』【2】

 旅2日目(9/11火曜日)、そのほとんどが列車移動となる。
列車好きのありけんにとってはたまらない一日である。



2012年9月『南九州ツチノコの旅』【2】_e0071652_15391389.jpg
【吉都線(きっとせん)、都城駅(みやこのじょうえき)にて】




 南宮崎駅から鹿児島県の川内駅(しょうないえき)へ、遠回りとなる吉都線経由で向かい、そこから第三セクターのオレンジ鉄道を制覇しつつ熊本駅に入るのだ。
そして、オレンジ鉄道のどこかよさげな海際の駅でぽんと降りて、夕日を見ながらビールを飲みつつ、ギターが弾けたら最高だと考えている。
さらに、ここで1曲作成できたなら、指令3(オレンジ鉄道制覇)と指令5(旅中1曲)が達成されたことになる。
さすがはありけん、常に大物狙いである。



2012年9月『南九州ツチノコの旅』【2】_e0071652_1539995.jpg
【吉都線のある駅にて】
切符を買わずに乗車し、車掌さんに数分間程激しく怒られて、しょげて歩く地元高校生。
高校時代を思い出してしまった(笑)
その後、遅れた時間を取り戻すべく列車はスピードをうんと上げて跳ね始める。




 列車は空いている。
コーヒーを飲みながらミュージック。
鉄粉でセピアじみた窓に、映像のような景色が流れてゆく。
はぁ、、もう、、最高。



2012年9月『南九州ツチノコの旅』【2】_e0071652_1539719.jpg
【窓はちょっとだけ開ける】
南国列車の窓は、ちょっとだけしか開けてはいけない。
なぜなら猛々しく生い茂った草木が、剣のように鋭く飛び込んでくるからだ。




 都城駅で日豊本線から吉都線へ乗り換える。
その後、吉松駅で肥薩線に乗り換えて隼人(はやと)、鹿児島中央、川内へと向かう。
しかし、問題は早くも吉松駅で起きた。
まさかの『乗り間違え』をしてしまったのである。

 ここらはいずれもキングローカル線である。
2時間に1本と言った感じ、列車なんてすれ違うことも稀である。
ところが田舎の分岐駅では、そんな2時間に1本クラスの列車が待ち合わせしていることが多い。
それを逃すと2、3時間待ちと言った感じ。
 「お乗り換えの方、お急ぎくださーい!」という煽りにだまされてありけんが駆け込んだのは、逆方向の肥薩線だったのである。
しかもそれはただのローカル線ではなくて、全席指定の観光列車だった。
なんてこった、、。



2012年9月『南九州ツチノコの旅』【2】_e0071652_1539760.jpg
【肥薩線上り『しんぺい号』】
ちょ、ちょっと、ゴージャス。。
乗務員おねえさんまでいる(ここらは大抵ワンマン運行)。




 乗り間違えくらいなにさ、なんてお思いの方。
キングローカル線をなめるな!!
人生と一緒、もう戻れないのである!!(言い過ぎ)



2012年9月『南九州ツチノコの旅』【2】_e0071652_1539256.jpg
【しんぺい号、トイレ前】
ゴージャスといっても『キハ47』のリニューアル版。
指定券も300円と安く、地元の人は無料といった座席もある。
観光客を相手にしつつ地元の乗客も従来どうり乗せるという努力に脱帽。
JR九州も頑張っている。




 しんぺい号は、走行しながら名所や由来などを常にアナウンスで紹介してくる。
もう、うざいったらありゃしない。
乗客も全てと言っていいほど観光客である。
変なグッズなんて売ってるし。
さらに駅ごとに数分停車して、皆に写真を撮らせる時間などを与えている。

 ちがーーーーーう!!
違うだろJR、こんなんじゃないだろうキングオブローカル線!!
おれはもっと自然な地元の姿が見たいんだよぉ。

 というかおれ、このままじゃ熊本に行っちゃう。



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【しんぺい号の車掌になったよ!】
散々ぶーぶー言いながらも車内サービスに乗っかるありけん。
これからどうするか頭を抱えている様子が、テーブルのノートと時刻表から見てとれる。
行く先が決まらないので、アホにもキレがない。
乗務員おねえさんも「どうすればいいですか?」という困った客の困った質問に困っている。



 ありけんの精密巧みな時刻表ワークがはじき出した結果、こうなった。

『川内(鹿児島)』→どこかの海→『八代(熊本)』という予定が、
『八代(熊本)』→どこかの海→『川内(鹿児島)』というぐあいに変更された。

 宿泊は熊本にとってあるので、川内からは九州新幹線で再び熊本に戻る。
ちょいと高くつくがこれしかない。

 さすが、おれ、そうと決まったら楽しくいこう!!(しんぺい号を堪能)


 人吉駅でしんぺい号に別れを告げ、券の清算をするため駅の窓口へ。
「今来た『しんぺい号』で戻られた方がいいですよ。
3時間程遅れるけど、料金はかかりませんし、、」
そう勧める駅員さんは、清算が複雑すぎてめんどくさそう。

「いや、おれ、戻るのきらいなんですよ」(かっこいいな、おれ)

「はぁ、、」



2012年9月『南九州ツチノコの旅』【2】_e0071652_7592320.jpg
【肥薩線:八代駅へ向かう特急『くまがわ』】
行く先が大幅にかわって、訂正だらけとなってしまった乗車券。
駅員に事情を説明したときも、なぜ吉松駅で乗り間違えるのか理解に苦しんでいた。
車窓にはエメラルドグリーン、球磨川(くまがわ)。




 時刻表を見ていて気になる一点があった。
八代駅にて、オレンジ鉄道(第三セクター)への乗り換え時間は1分。
そんなバカな、、。
時刻表を何度も見返してもやはり1分。
JR同士の乗り換えでも厳しいのに、、。
特急の乗務員(おねえさん)に、この乗り換えは可能なのか聞いてみた。

 「可能かどうか分かりませんが、、頑張ってみてください(笑顔)」

 答えになってないんだけど、、まあ、勇気は出た。
行くしかない。

 八代駅にて、特急『くまがわ』から飛び出して駆け出すありけん(注:荷物多い)。
乗り換え客のためにオレンジ鉄道のスタッフが(私服にオレンジジャケット姿)、向こうの方で手を振って列車を待機させてくれている。

 「はやくはやくー!!」(乗り換え客はありけんだけ)

 うおーーー!!

 いったい今まで、どのくらいの旅人がこの乗り換えダッシュを繰り返してきたのだろう。
熱い、熱すぎるぜオレンジ鉄道。

 うおおぉーーーー!!

というか、乗り換え時間5分にすればいいだけやんか。
なんて考えちゃあいけない!!

 「券もっとうね?
もういい、中で買いんしゃい!!
早く乗りんしゃい!!」

元気いっぱい、熱かった、間に合った。
ありがとうおばちゃん!!

 

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【ついに来た!涼しげ、清潔なデザイン、オレンジ列車】




 追い込まれるように乗車した後、高校生や地元のおじいちゃんおばあちゃん達に混ぜてもらう。
すぐに4人席で一人足を伸ばして座る感じになる。
西に向かって傾き始めた陽をめいっぱいに受けながら、海沿いを風になる。
キラキラきれいになる。
はあ、、幸せだ。



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【来たよ!!鹿児島】




 地図でおおよそ目星をつけていた通り、牛ノ浜駅が海に近く、えいっ!とここで降りた。
道路を渡れば砂浜、大正解だった。



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【小石の海岸】
すごいきれいな小石がたくさん。
きっと1個数万円はするな。



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【うおーーーー!!】
きれいな海だ。



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【夕日に向かって】
運良く近所に酒屋があり、冷たいビールも手に入れた!!
浜辺で夕日を見ながらギターとビール。
これやってみたかったんだ。
写真は酒屋の前の踏切。



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【夕焼けギター】
ここで曲を作るのだ。



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【あの陽が沈んだら帰ろう】
オレンジ鉄道はだいたい1時間に1本の運行。
くぐり抜けてきた路線を思えば、ぜんぜん多い方である。




 めいっぱい幸せになったありけんは結局、九州新幹線でなく、再びオレンジ鉄道で熊本に向かうことにした。
もうね、予算使い過ぎ。
それに歌詞を練る時間も欲しかった。

 ありけんを乗せた鹿児島本線が熊本駅に入線したのは22時近かった。
 


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【ホテルにて、洗濯待ち】
この日はきっと疲れるだろうと、熊本駅直結のJR九州ホテルにしていた。
旅中に洗濯はつきもの。
待ち時間に用意していたDMハガキを作成。
旅先から送ってみたかったのだ(笑)
しかし、けっこう寝るの遅くなる。




 さあ明日は、いよいよメインイベント、ツチノコ捕獲!!
ちょっと待って、指令4の『うどんの持ち帰り復活化』って忘れてない?
まあ、、なんとかなるさ。
もう寝よう。

 どっかり疲れて深い眠りの中、まさか翌日、更なる失敗が待ち構えていようとは。
なんか予測もできたし、もう、慣れていた。



指令3:オレンジ鉄道制覇→達成○
指令5:旅中1曲→作成中△




その3へ続く、、
by KeN-ArItA | 2012-09-20 11:47
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