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旧ありけん日記


2005年〜2022年5月まで、有田健太郎の日記、エッセイ、フォトギャラリーです
by KeN-ArItA

2013年9月『奥信州 幻のキノコ旅』【5】

 旅3日目(9/6)、たくさん走り回った長野を後にすべく小海線に乗り込んだ。
今日の指令は、キングオブローカル線で有名な『飯田線』を制覇せよ。
岡谷駅(長野県)〜豊橋駅(愛知)を結ぶ路線である飯田線。
秘境駅が多いと鉄道ファンのあいだでも有名である。
いつかは制覇(始発駅から終点駅まで乗車する)しなければと思っていたのだ。



2013年9月『奥信州 幻のキノコ旅』【5】_e0071652_13221891.jpg
【中央線:岡谷駅にて1時間待ち】




 今日のルートを超簡単に説明しよう。
小海線(北中込駅)→中央線→飯田線(湯谷温泉)である。
その間97駅(一駅の間隔長い)。
各駅停車で頑張りたいと思う。



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【小海線】
ディーゼルエンジン音が懐かしく、心地よい。



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【足は伸ばしてゆこう】
2003年きのこの旅でも乗車した小海線。
いずれも足を伸ばして行けるのが嬉しい。



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【小海線のある駅にて車内から撮影:高い山々の中腹をゆく】
小海線はJRの中で一番標高の高い地点を通る路線なのだ。



 待ち合わせの関係で、ありけんの乗る小海線が7分程遅れているとのアナウンスが流れた。
終点小淵沢駅から中央本線への乗り換え時間は3分なので、完全に間に合わない計算になる。
これは特急を使うことになるかと思っていたが、なんと中央線が到着を待ってくれていたのだ。
都心の中央線ではあり得ない話である。
乗り換え後、中央線は少しずつ遅延時間を短くしてゆき自然解消。
やがてオンタイムとなった。



2013年9月『奥信州 幻のキノコ旅』【5】_e0071652_13212942.jpg
【中央線、流れる景色】



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【岡谷駅前にて、1時間待ち】
まだまだ暑い9月の始め、日陰は風の通り路。
誰だか知らぬが気持ちよさそう。




 乗換駅前でおいしくない蕎麦を食べる。
もう、入る前からなんとなくおいしくないだろうなと動物的に気づいているのだ。
しかし、そこしかないのだ!
そしてまた、これも旅の醍醐味なのである。
決して残したりしてはいけない。



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【きたよー、飯田線】
ディーゼル車ではなく、意外にも電車だった。




 ついに乗り込んだ飯田線。
窓辺には、コーヒーとハイソフトに変わって、ビールとちくわが置かれた。



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【すれ違い列車待ち】
車掌さんの制服もJR東海管区のものへと変わっている。



 最初はぜんぜん普通の路線ではないかと拍子抜けしていたのだが、天竜川が見え始めた頃から車窓も凄まじくなってきた。
近くに座る鉄道マニアの人たちの話し声をガイドに窓にべったりのありけん。

 この駅は1軒の家のためにあるらしいよ。

 この駅の回りには一軒も家がないらしいよ。

 存在に必然性を感じることができないような駅への停車が続く。
またその駅は創立当時から姿を変えていないようで、まるで歴史のある小さな寺院などを見ているような感覚になる。



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【右手には天竜川】
時に渓谷に変わる。




 そういった秘境駅に停車する度にパッと外に出て写真を撮っては車内に戻ってくる撮り鉄小僧達。
車掌も慣れているようだが、めんどくさそうである。

 ったく、、落ち着かないやつらだ。
マナーがなっとらん。

 ありけんも負けじと参戦。

 ちがーーう!
見失うなおれ、大人の旅でいこうぜ(2回参戦した)。



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【射し込み始めた夕陽で影絵を楽しむありけん】
完全に飽きている。




 いくら列車好きといえど、8時間を越えてくるとだんだん辛くなってくる。
ふぅ、、あーあ〜。
お尻がいたいなぁ。



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【着いたよ!湯谷温泉】



 17:11、飯田線は、本日の宿がある愛知県新城市豊岡の湯谷温泉駅にありけんを降ろした。
旅館が10軒もない小さな温泉町だけど、歴史を感じる町並み。
温泉質のせいか、抹茶色の水の町。



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【旅館、みつ井】
旅館での一人宿泊はめんどくさがられたり、受付すらしてくれなかったりするが、ここはとても親切丁寧に部屋まで案内してくれた。
木のきしむかすかな音も素敵。




 チェックインを済ませて散歩に出かけた。
橋上から抹茶川を見ていると、目の前を青く緑に光るが小さな鳥が横切っていった。

 カワセミだっ!

 なんて美しいんだ。
青いダイヤと言われる理由が分かる。

 やがて岩に舞い降りて、水面へぽしょん!

 クラムボンはかぷかぷわらったよ、、
 クラムボンはかぷかぷわらったよ、、

 宮沢賢治の『やまなし』を思い出した。
カワセミ君の漁は失敗したけど、息をのむ時間だった。
ありがとう。



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【抹茶の湯(ありけん命名)】




 安ホテル続きの中、1日くらいは温泉旅館をと予約していたこの宿。
すぐに気に入ってしまった。
以前は温泉とかまったくどうでもよかったのだけど、なんだか最近ハマってきている。
リラックスするよね(年とったな)。
 露天風呂は男女兼用で、時間制入れ替えだけど、宿泊客がいないと好きに入ってよいのだ。
ありけんも札を借りて貸し切りで入浴。



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【だだーん!温泉ビール】
一度やってみたかったのだ。
はふぅ〜、ああ、幸せ。
帰ったらどうせすぐ大変なので、今のうちにめいっぱい幸せを噛み締めておこう。




 川の音、虫の音、少し調子っぱずれなありけんの歌が湯谷に溶けてゆく。
ああ、気持ちいいなぁ(泳いでる)。
この時ふと、指令5『旅中一曲(旅の最中に1曲作ってこい)』が頭をよぎった(まったくできてない)が、心地よさにまかせて一気にお湯とともに流してしまった。
明日やろう。。



 次回はいよいよ最終章。
湯谷温泉から東海道線。
学生時代からの音楽仲間、奥村、前島君と落ち合え〜できるのか!旅中一曲!?
お楽しみに☆
by KeN-ArItA | 2013-10-15 12:27
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