旧ありけん日記 |
旅初日は石垣島の北部を巡った。
2日目は西表島に渡り、夜には壮絶なヤマネコ手なずけ大作戦を展開(大失敗)。 3日目午前中にジャングル探検で宇多良炭坑跡を制覇したあと、星砂の浜で星砂を手に入れた。 夕方から再び石垣島に渡り、素敵な宿に泊まった。 今は旅4日目の朝(旅は4泊5日)。 残りの指令は2つ、元気に臨みたいと思う。 指令4:旅中1曲。旅先で1曲作ってこい。 指令5:砂浜カクテルでトロピカルタイム:真っ白なビーチで、ちっこい傘なんかが乗ったブルーのショートカクテルを寝っころがって飲む。 ![]() 指令4、曲を作るために適当な砂浜を探しながら北へと向かっていた。 こういうのはもうカンである。 突然がっきー号がお尻を上げるようにして停車した。 見渡せば1キロ程の砂浜だった。 ここはちょっと大きすぎるし、人影もちらほらある。 浜の端、岩場が目にとまった。 ![]() この岩場の向こうにさらに浜があるのではと、半泳ぎで渡ってみた。 ![]() 手を滑らせると即刻カメラはお陀仏である。 ギターケースは頭に乗せて運んだ。 冴えとうね、おれ!(胸あたりまでの海を渡りながら) うん、今日のお前は冴えてる。映画ロケ地みたいなプライベートビーチやしね。 でもこれ、満ち潮で戻れなくなるパターンやない? ばか、ここは南国だぜ(関係ない)。 まあ最悪、ギターケースを浮き輪にして脱出すればいいか。 漂流したりしてな。 ギターケースが僕を救ってくれました。なんてな(笑) ギターやっててよかったです。なんてな(笑) 自分と自分の平均的な会話が続いた。 この時点で満ち潮だったため、帰りは漂流することもなく戻れた。 ![]() 2往復してようやく移動成功。 こういうの憧れだった。 よし、ぱこっ(オリオンビール)。 ギターじゃないのかよ! ばか、ビールがぬるくなるだろ。 ヤドカリと遊んだり、珊瑚のかけらを拾ったり、泳いだり、波打ち際でねっ転がってビールを飲んだり、ぼーっとしたり。 はぁ、、なんて幸せな時間なんだ(ギター弾いてない)。 生きててよかった。 これは、都心から移住してしまう人の気持ちもわかるな。 4時間後、プライベートビーチから戻って来たありけんは、がっきー号で山道を上っていた。 コーラルフィッシュのオーナーさんに教えてもらった、秘密の展望台へと向かっていたのだ。 ![]() 立ち尽くすありけん。 宝石みたいだ。 私有地を通るため、ガイドにも紹介されていない場所なのだそうだ。 丘には自分以外誰もいない。 吹き上げて来る風が心地いい。 こんな素敵な場所を教えてくれてありがとう。 ![]() もうね、住みたい(沖縄病)。 海の白い湾曲した線は、外洋からの波が環礁にぶつかって起こる波。 ここで波が削られるため、普段、浜に大きな波はこないのだ。 この日の宿も素敵なとこだった。 曲を仕上げるべくギターが弾けるようにとコテージにしていたのだ。 ![]() オリエンタル調の素敵な宿。 裸足でぺたぺたと気持ちがいい。 ギターの響きもよい感じ。 石垣市まで車で40分程。 食料とオリオンビールを買い込んでギターを弾いていた。 曲はね、出来たよ! もう、ただ、のんびりした南国の歌って感じ。 あとは東京戻ってからの仕上げだな(出来てないやんか)。 完成するのはいつも戻ってからと。 ![]() 最近はメール登録がほとんどだけど、DMハガキ登録の方には毎年旅先から送っている。 今年は西表島産の小さな珊瑚も入れたよ。 送る幸せもあるのだ。 次の日の朝(最終日)、切手を買い忘れたありけんは再び市内へ向かっていた。 突如、がっきー号がお尻を上げて止まった。 カメラを手にして外に出たありけんは、道を戻るように歩きはじめた。 確か、西表島の天然記念物看板に載っていた。 あいつは、、もしかしたら、、 ![]() 湿地、水田、マングローブ林等に生息する、鳥類天然記念物。 食性は動物食で、両生類、爬虫類、甲殻類、昆虫類等を捕食する。特にヘビを好む。 2012年調査では、石垣島で110羽、西表島で78羽が確認されている。 かなり大きい。 鼓動の高まりがカンムリワシに聞こえぬようそっと近づくありけん。 あっ、今目が合った。 コンパクトカメラ(リコーGR3)の望遠を最大にして撮影するも、やはりコンパクトカメラ。 このとき程一眼レフ望遠が欲しいと思ったことはない(大うなぎ発見の時も)。 飛び立たれぬよう忍び足で歩むありけん(怪しい)だったが、ワシは人に慣れているようで、完全に眼中にない気高い顔つきである(意識はしている)。 ほうほーう! こっちを向いてほしくて声を出してみたが、バカにしたような顔つきに変わった。 なんかムカつくな。 辺たりを見回してみて驚いた。 そこら辺の電柱1本1本、全てと言っていい程カンムリワシが止まっているではないか。 いっぱいおるやんか。 なんか拍子抜けである。 もしイリオモテヤマネコが日本中たくさんいたら、なんてことないだろう。 逆に、三毛猫が世界に数匹しかいなかったら大変な保護を受けるだろう。 希少価値とは、実は大したことないものかもしれない。 向かいの畑が刈り入れをしているのを見て、納得した。 こいつらは刈り入れ中の畑から飛び出して来る動物を狙ってるのだ。 しかし、天然記念物のカンムリワシに会えたことはやはり嬉しかった。 ![]() 売店なんてそうそうない島、これがあってほんとに助かった。 1つで結構なボリューム。 おにぎりと違って、暑さで悪くもなりにくい。 最終日の指令は残りの1つ。 真っ白なビーチで、ちっこい傘なんかが乗ったブルーのショートカクテルを寝っころがって飲む。 ヤシの木漏れ日が揺れるビーチ、麦わら帽子で顔を隠して寝転んでいるありけん。 一陣の風で飛ばされる麦わら帽子。 眩しい光に手を当て、目を細めるありけんに帽子を差し出してくれるのは、小麦色に日焼けした濡れた髪の水着女性。 あ、ありがとう。 すこし離れたチェアーで横になる彼女。 マスター、あそこの女性にも同じカクテルを。みたいな。 一度はやってみたいではないか。 海際を適当に走ってたら何かしらそういったカフェバー的な店があるだろうと思っていた。 元来、思慮深く、下調べができ、頭がよかったらこういった人生にはなっていない。 そう、やはり甘かった。 なーい。 サーターアンダギーをほおばりながら、好天の海沿いを駆け抜けるがっきー号。 あーあ、ヤマネコに続きトロピカルドリームも失敗したか、なんて思っている方もいるだろう。 ありけんをナメるな!! ![]() 傘はちょいと大きめだがブルーのカクテルである。 水着女性は、いなかった。 いても近づいてはこなかったと思われる。 がっきー号(5日間で5,400円、免責込みのレンタカー)にお別れをし、空港へと向かう。 空港前には、最終日の宿に生けてあった黄色い花がたくさん咲きこぼれていた。 ![]() 旅の終わりは寂しいと言われるが、自分なりめいっぱいな旅だった時、そう寂しくないのだ。 寂しくないと言い切ると嘘になるけど、気持ちのよい終わりである。 もしかしたら人生もそんな感じかもしれない。 樹々が絡み合ったマングローブの森もコンクリートや金属で作られた都心ビル街も、対極なはずだけど、なんだか似ていると思った。 大自然のジャングルも大都会のジャングルも、共に素敵で、また共に厳しい。 ![]() ここもある意味ジャングルなのだ。 変なやつも、すごいやつもいっぱいおるし。 首都高の高層やトンネル、明かりだらけの街を縫って進むハイウェイバス。 笑みをたたえていても、あっと言う間に臨戦モードに戻ってゆく自分が心地いい。 さあ、また一年頑張るのだ。 ![]() 思い返して深呼吸、まだまだブルーが湧き出て来る。 南国、いっぱい遊んでくれてありがとう! ![]() 今年の旅の指令、評価。 1:イリオモテヤマネコを手なずけよ→ × 2:日本最南端の炭坑、宇多良炭鉱跡へ行け→ ○ 3:星砂の浜で星形の砂を発見せよ→○ 4:旅中一曲→△ 5:砂浜カクテルでトロピカルタイム→○ 総合評価:なかなかでしょう。 最後まで見てくれてありがとう!
by KeN-ArItA
| 2014-12-04 16:59
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