健康診断に行ってきた。
大小いろんな項目が小さな室内運動会みたいだ。
その中でも特に力を入れたいのが視力検査。
視力検査には、昔からちょっとこだわりがあるのだ。
【検査後のカレーパン】
うまい。
子どものころから視力検査は身近なものだった。
でもいつからだろう、これが茅野の決闘のような真剣勝負に変わっていったのは。
免許更新時の視力検査なんて熱い。
ありけんポリシーは、表示されたとたん間髪入れず自信満々で応えるということだ。
はーい、次行ってくださーい。
全然分からなくても自信満々で即答すると、あっという間にクリアしてしまうのだ。
きっと飽き飽きした検査員は、返答が止まった時だけ確認しているのではないだろうか。
そんな数々の勝経験がありけんを調子に乗らせていた。
血圧、身長体重測定が終わり、やがて視力検査がやってきた。
ありけんの心拍数が少々上がった理由は、完全機械測定の視力検査機を前にしたからだ。
【ひっそり繁栄クローバー】
双眼鏡のように覗き込むタイプの測定器。
おでこを当てたとたん、戦いはすぐに始まった。
間髪入れずレバーを左右前後に倒して答えてゆく。
3問程でミジンコみたいなのが出てきたが、もはやインスピレーションである。
それは剣と剣の張りつめたせめぎ合いの様。
少し機械が止まった。
なにやら考えているようである。
すぐさま、立て続けのミジンコ攻撃が始まった。
きたな、、
もはや、Cなんて形には見えない。
ミジンコだろうがミカズキモだろうがゾウリムシだろうが構わない。
自信満々で即答である。
ねえ、これまったく意味なくね?
ありけんの脳内でそんな声も聞こえたが、他の首脳陣達の熱い歓声にかき消されてしまった。
再び機械が止まった。
ほんとは一瞬だろうが、その間はずいぶん長く感じれた。
やがて「本当にお分かりなのですか?」といった表示が出てきた。
「分からないのなら、分かりませんボタンを押してください」
お、お前、、文字も出せるのか。
カウンター攻撃である。
戦略を見透かされたようで動揺してしまったありけん。
誰が押すかぁーそんなボタン!!
再びミジンコ総攻撃。
やがて戦いは終わった。
【マクロの世界】
プリムラの花に乗っかった水玉レンズ。
ちぃーっと出てきたレシートのようにやつに、左1.2、右1.0と記されていた。
まずまずの出来ではないか。
よい戦いだった。
採血中も清々しかった。
【小梅ちゃん】
春は近づいてきている。
診断は、ざっと見健康ということだった。
ありがたい。
さあ、引き続き頑張ろうと思った。
あと、次回あたり視力検査もちゃんとやろうと思った。
【屋上の歌】
海のようやね。気持ちいい。