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旧ありけん日記


2005年〜2022年5月まで、有田健太郎の日記、エッセイ、フォトギャラリーです
by KeN-ArItA

日本南端、波照間、西表島サンセットライブツアー【5:西表島】

 陽は西の山に近づきはじめていた。
日の入りが19:20、上潮夕まずめのこの時間帯に晩ご飯を釣り上げねば。

 5/14(金)18時、西表島上原港。
旅も4日目である。
この日は朝から何も食べれていない。
なんとしてでも。


日本南端、波照間、西表島サンセットライブツアー【5:西表島】_e0071652_12482237.jpeg
西表島小さな河口付、茂みから分け入った。
道は逸れてみるものだ。
木漏れ日まで緑のようだ。



 足場が良くて、電波も良くて、風も少ない上原港。
水深もあり、時間帯もよくとても釣れそうだ。
向こうの堤防の方には釣り人も見える。

 しかし、釣れない。

 なぜだ。

 西表島の釣りがわからない。

 というかこの時期、港にどんな魚がいるかもわからない。

 そもそもここは四季とか関係するのか。

 5/11に石垣島で買ったイカと食わせエビも残り少ない。
というか、傷みはじめている。
自分だったらこんな美味しくなさそうなものは食べないなぁ。。
ルアーを投げるも当たりはない。
サビキをやっても魚が寄ってるふうには見えない。

 釣れない。

 お腹が空いて力が出ない。

 配信も番組にならない。



日本南端、波照間、西表島サンセットライブツアー【5:西表島】_e0071652_12480272.jpeg
西表島は石垣島くらいの大きさだ。
しかし、人が住んでいる地域は限られている。
左端の沿岸部に道が走っていて、そこに集落が点在している感じ。
上原港は宿の近く。
奮闘中。


 太陽も山に隠れ、配信はボウズ(1匹も釣れない)で終了。
そしてありけんはついに空腹ダウン。
『お店で何かを買っていい権』をついに使ってしまう。



日本南端、波照間、西表島サンセットライブツアー【5:西表島】_e0071652_12475538.jpeg
幸い近所にスーパーがあり、そこで食糧を買う。
たくさん買ってしまった。
薄切りハムにいたっては、まとめてむさぼりつくざまだ。



 スーパーの駐車場で夢中で食べた。

 うまい。

 うまいのだ。

 食べ物ってありがたい。
涙がにじんだ。



日本南端、波照間、西表島サンセットライブツアー【5:西表島】_e0071652_12470041.jpeg
イカ刺しでもあれば餌になるかなと思ったが、そんなものは売ってなかった。
唯一あったのがこれ、、
一度茹でているので魚にとってのおいしそうな匂いなんてあったものじゃない。
しかし、これしかなかったのだ。
このまま調理した方が絶対よいのだが、そうはいかない。



 お腹が満たされたありけんは再び夜の港へ向かった。
食べ物がゆっくり消化されながら身体に染み渡ってゆくのがわかる。
元気が出てきた。
さあ、釣ろう。


 20:30を過ぎた頃から海が変わり始めた。
満潮直前の時間帯で、昨日波照間でも釣れ始めた時間だ。
魚が跳ねる音、ヘッドライトで足元を照らすと、大きな魚が翻る。

 遠投していたシーフードミックス竿の鈴も鳴り始めた。
しかし、魚が小さいのか、針がデカすぎるのか(大物針)乗らない。
ありけんは何度も何度も波照間で活躍したルアー(ジグサビキ)を投げ続けていた。

 100メートルほど向こうに若者たちが釣りをし始めた。
釣りを楽しむというか、竿を出して、あとは座り込んで宴会をやっているといった感じ。
お店はしまっているからなぁ(時短営業)。

 その中の一人が、釣れますか?とこちらへやってきた。
常夜灯があるのでうっすらわかるのだけど、日に焼けた恰幅の良い30歳くらいの若者だった。
こんなに広いのに喋りかけるときはちゃんとマスクをしている。
ありけんもポッケのマスクを装着した。

 沖縄本土から仕事で来ていて、あまりに何もないので釣りしながら仲間と飲んでいるとのことだった。
すぐ立ち去ると思いきや、彼は喋り好きだった。
マスクをしていると年齢がわからないようでタメ口である。
しかし、好感のもてる若者なのだ。

 沖縄本土の話などをしているときにありけんの手元に、ガルガルガルーと魚の暴れる感触がきた。



日本南端、波照間、西表島サンセットライブツアー【5:西表島】_e0071652_12462123.jpeg
波照間で釣ったやつと同じ魚だ。
こいつは、とっても美味しいのだ。
嬉しい。



 若者も一緒に喜んでくれた。
人との接触をなるだけ避けた旅ではあったが、やっぱり誰かと出会い、話せたことは嬉しかった。

 今しかないと続投するもその後は釣れなかった。


日本南端、波照間、西表島サンセットライブツアー【5:西表島】_e0071652_12460207.jpeg
西表島の宿
2部屋しかないのだが、とても綺麗で素敵な宿。
調理器具が揃っている。
一番感動したのが、包丁研ぎが置いてあったことだ。
受付したときに、たくさんのルアーやリールや、釣り本が置いてあった。
きっとご主人は相当な釣り好きなのだろう。



 この夜はお魚は調理せずに冷蔵庫で保存した。
洗濯をして、外に出て星空を見ながらオリオンビールを飲んだ。
 地中に蛍が数匹、ゆっくりな息づかいで光っていた。
星空は北国の澄んだそれとはまた違っていて、綺麗というよりは満天壮絶だった。
 蚊に刺されて膨らんでいた箇所が7センチくらい広範囲に膨らんでいた。
すごい蚊がいたもんだ。
この日も落ちるように寝た。


日本南端、波照間、西表島サンセットライブツアー【5:西表島】_e0071652_12452984.jpeg
西表島の朝陽



 5/14(金)6時過ぎ、7:00からの朝ごはん釣り配信に向けてロケ地をリサーチしていた。
もともと車の往来は少ないのだが、朝はほとんど見かけない。



日本南端、波照間、西表島サンセットライブツアー【5:西表島】_e0071652_12450300.jpeg
河口の橋付近



 防波堤で散々痛い経験をしたありけんは、リーフ(干潟)に目を向けた。
満潮のリーフをよくよく見ていると、大きな魚が小魚を追ってバシャバシャ跳ねているところがある。
ここで朝ごはん釣り配信をやることにした。

 すぐさまルアーを投げるも、当たりはない。
小魚の小さな群れがが海面を跳ねる。
同時にバシャっと大型魚が跳ねる、そこへキャスティング。
 でも釣れない。
引き潮になると1キロほど干潟になる場所。
水深は深くても50センチくらい。

 シーフードミックスも投げてみたが、魚(鯛系)が避けてゆくのが見える。

 釣れない。

 魚はいるのに。

 なぜだ、、。

 なぜ釣れないのか、それは翌日、宿のご主人(相当な釣りバカ)と話をしてガッテンがゆくことになる。



日本南端、波照間、西表島サンセットライブツアー【5:西表島】_e0071652_12442537.jpeg
河口のマングローブ。
小さな川が海へ注ぐ箇所はこのような感じのマングローブとなっている。
多様な生物が生息している。
これが西表島ならではの光景なのだ。



 5/14の朝ごはん釣りキャスもボウズで終わったありけんは、相当にへこんでいた。
へこんではいても配信を終えるとすぐにポイントを変えるために車を走らせた。
配信がないときは電波を気にしなくてよいので辺鄙な場所でも釣りができる。
絶対食べ物をゲットするのだ。


日本南端、波照間、西表島サンセットライブツアー【5:西表島】_e0071652_12434763.jpeg
海へ抜けれる小道を発見。



 海へはわりとどこからでも出れるのだが、車を止めれる場所が少ない。
路駐だと路肩が狭いのでいろいろ迷惑になりそうだ。
所々にある道路脇の空間へ入ってリサーチ。


日本南端、波照間、西表島サンセットライブツアー【5:西表島】_e0071652_12431858.jpeg
よい感じの浜を発見。
人なんていやしない。



 満潮潮止まりの浜へ出たとき、大きなサヨリが30センチもない水深で小魚を追っていた。
よし、砂浜でも試してみよう。
ルアーを投げるとすぐ手前までサヨリ追ってきたが、食いつきはしなかった。

 ここは干潮時、1キロほど干潟になる。
なんとなく、わかってきた。
上げ潮と同時に魚がリーフに駆け上ってくるのではないのだろうか。
そして下潮と同時に海へ戻ってゆく。

 陽が上るにつれて跳ねる魚がいなくなって、海は眠りに着いたようになった。



日本南端、波照間、西表島サンセットライブツアー【5:西表島】_e0071652_12424122.jpeg
茂みに人の出入りが感じられる場所を発見。
分け入ってみる。
マングローブは鬱蒼としているようで、その中は意外と歩きやすかったりする。
そこは本土の山と変わりはない。
ただ、ハブ注意。



 5/14(金)10時過ぎ、釣りを止めたありけんは、車に戻った。
向かいの茂みに人が出入りできそうな場所を発見した。
分け入ってみた。

 小さな河口のマングローブだった(トップの写真)。
上ってゆく朝日の中、それはそれは美しかった。



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カメラを半分水中に入れてみた。
小さなエビがピンピンと跳ねているのがわかる。



日本南端、波照間、西表島サンセットライブツアー【5:西表島】_e0071652_12420684.jpeg
こんなに浅いのに大小の魚がいるのがわかる。
小魚は豊富なエビなどを食べていたのだ。
大きな魚は豊富な小魚を食べているのだろう。
小さな蟹などもたくさんいる。
なるほど、、。
西表島のマングローブの仕組みが少し見えはじめた。



 美しいマングローブの中、カメラを手にしばらくの時を過ごした。
この後12時からはウタラ炭鉱遺跡を巡る配信である。
電波の具合を確認しておかないとな。
ありけんの車は数キロ先の炭鉱遺跡の入り口へと向かった。



日本南端、波照間、西表島サンセットライブツアー【5:西表島】_e0071652_12415845.jpeg
ジャングルの中の不思議な花
派手な花が多い中、白くて綺麗な花弁が落ちている。



 ウタラ炭鉱遺跡は7年前にも訪ねた場所で、また行きたいと思っていたのだ。
電波を確認するため500メートルほど山へ入ってみた。
不思議と電波は強かった。
これなら配信できそうである。

 長ズボンに履き替え、車の中で一休み。
一枚だけ持ってきたありけん新譜CDを聴きながらコーヒータイム。
この日の午後が、今後のありけんを大きく変える時間になることをまだ知らない。

 いやぁ、配信多過ぎてつまんないよ、、(この時のありけん:談)

 お昼のチャイムが響き始めた。

 よし、、気合を入れる。

 鳴り終わる前に配信スタートボタンを押した。


 次回も西表島から!!
またぜひ☆















2021/6/1




by KeN-ArItA | 2021-06-01 16:14 |
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