風が強い一日だった。
屋上ではさらに風が増し、それはまるで荒海の波のよう。
富士山がきれいに見えれば見えるほど風は暴れ、夕焼けは紫、やがて満天の星空になる。
随分前に親方から教えてもらったことは、天気予報よりあてになった。
早めに仕事にけりをつけた帰り道、駅を出て川沿いを早足に。
見上げれば、冬至を終えたばかりのまだ早い夜空にチロチロと星が瞬いていた。
おお〜
東京でもこんなに星が見えることがあるんだ。
小学校の頃、太陽系圏内にハレー彗星という大型彗星がやってきた。
76年に一度の周期でやってくると言われていて、次に見れるのは76年先となり「貴重な瞬間だ!」とみんな騒いでいたのを覚えている。
僕は、76年かけて一周する彗星の気が知れず。
途中で道を間違えるか気が変わるかして、どこかへ飛んでってしまうに違いない。
だから「もうこない」そう確信していた(答えは2061年に!)。
天体観測が好きな父は、望遠鏡とともに僕を連れて大分県の山の中へ向かった。
到着して車から降りて満天の星空を見上げた時、僕はきっと目が丸くなっていただろう。
気持ち悪い程の星の数と流れ星の飛び交う空は、立体的だった。
「これは…、絶対どこかに生き物住んでるな」
その時から宇宙人を信じてます。
興奮した父に望遠鏡を覗かせられ、いざ見たハレー彗星。
しかし、それはぼーっとしていてインパクトに欠けていた。
それよりも、バラバラと降ってくる流れ星を数えながら見上げた空が忘れられない。
「物より想い出」とはよく言ったものやね。
ありがとう、感謝です。
火星、木星、シリウス、、あれは何だったかな。
年末の川沿いを、今日はスローテンポで歩いてゆく。
大きなキャリーバックとネギの入った買い物袋。
「年末年始はネギさえあればなんとかなる」
例年どうりの考え方と、ひとつ年をとった僕。
しっぽり冬と思い出に包まれた帰り道は、星空の下へ。
北風だってヘッチャラさ。
【新宿の屋上より南の空へ】
冬だ!昼と夜の境目。
グラデーションは、風とはうらはらに暖かい。
【代々木ブーガルへの行き方(サポートキーボード、みきてぃ作)】
サポートキーボードをやってくれている北村美喜のバンド「リゴライフス」のライブに行ってきた。
ブーガルの場所は知っていたが、ご丁寧に地図を書いて写メで送ってくれた。
笑ったよ、これ新しいね。
ぱっと見むかつくけど、よーく見てるとわかってくる(笑)。
でもリゴは、頑張っているバンドの一つだ。
陰ながら応援してるよ。