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ありけん日記


有田健太郎の日記、エッセイ、フォトギャラリーです
by KeN-ArItA

僕の天気予報

久しぶりに高麗(こま)に行ってきた。

高麗は埼玉県日高市、西武池袋線終点の飯能から西武秩父線に乗り換えて2つめの駅だ。

山あいに田畑や草原が広がり、なんとなく実家の九州を思い出させる。
家から1時間と近いので、たまにここに来るんだ。






高麗駅を降りてガードをくぐる。
横断歩道をわたり、民家の間の細い路地を下ってゆくんだ。

畑には栗の木。
イガイガはまだ青いけど、もうかなり大きくなっとうよ。
他にも知らない花々や、野菜やとうもろこしが植えてある。

さらに石の壁の細道を下って行くと、河原に出るんだ。

高麗川だ。

ん〜、やっぱりいいね。

時計は15時を少し回ったばかり。

深瀬では、網を持った子供達が魚捕りに夢中だ。

高麗川の河原は広くて、50mはある。
いつもはこの場所から向こう岸まで、石を跳び越えながら渡るんだけど、今日は水が多くて無理。

遠回りだけど橋で行くことにした。

橋を渡り奥に進めば、開けた田畑が広がる。
巾着田(きんちゃくだ)だ。

e0071652_1210548.jpg
川がほとんど360度というくらい円く大きくうねっていて、上から見ると巾着袋のような形をしているのでこの名前がついたらしい。
Ω←こんな感じ。

晴れた空は高く。
西の方には、きっとエベレストのような入道雲がそびえている。

8月やね。

小川(用水路)のあぜ道をじゃりじゃりと歩いてゆく。
途中、しゃがんで小川をのぞき込むんだ。

さっきから気になっていた小魚を手で捕まえた。
1センチくらい、アブラハヤの稚魚かね。

ピンピン跳ねる小エビも捕まえた。
しじみも見つけた。

もう止まらない〜

時期はずれの平日とあって、広大な巾着田に人影はほとんどない。

僕は人目も気にせず用水路(小川)に手を突っ込んで遊んでいた。
e0071652_12455165.jpg
遊び相手はどんどんミクロ化していき、ミジンコ系の微生物を、手の平のプールでウリウリ〜と遊ばせている時。

すうーっと太陽がかげり、さっきまで西にあった入道曇が空を半分も占拠しているのに気づいた。

おー

時間を忘れてしまった。


黒い羽の小さなトンボが、ヒロヒロたくさん飛んでいる。
用水路をたどり、そのまま水車小屋まで歩いた。

わらぶき屋根の小さな水車小屋は、かなり古い。

水車は主に、低いとこから高いとこへ水を上げたりするのに使われるが、この水車は臼で穀物を潰すためのもののようだ。

水車の池は多少水深があり、よどんでいる。

ふと、小さなバッタが池に飛び込んだんだ。

すると

バシャッ!

バッタは一瞬で食べられてしまった。

おおーー

岩魚か山女だろう。


それから僕のバッタ探しがはじまるのである。
e0071652_12124013.jpg

数匹のバッタが犠牲になった頃、雨が落ちはじめた。

おー、なんてこった。
河原で昼寝をしようと思ってたのに。

熱い大地に雨が染み込んでゆく。
世界は気持ちよさそうだ。

たまには雨にうたれるのもいいよね。

河原の木の下で雨宿りしながら、コンビニで買ってきたパンとおにぎりを食べた。

不思議なんだ。

雨は降ってるのにどんどん空が晴れてゆく。


川上の水面から水しぶきが近づいてくる。
それはすごいスピードでこちらに。

バラバラバラバラー

大粒の雨が、雨宿りの木も貫通して落ちてきた。

うおー
なんて雨だー

「たまには雨にうたれるのもいいよね」

発言撤回。

やがて雨宿りのはずの木が、超大粒の雨を落としはじめた。
もはやブドウである。

うおー
なんだこりゃー

バックを頭に乗せ、やり過ごすしかなかった。

それなのに夕日が射している。
僕の影は長く川へと伸び。
その輪郭を大粒の雨が歪めている。

非常識な世界だ。


駅へ戻る登坂。
振り返ってみると、特大の虹がかかっていた。

「おおーーー!」
声まで出た。

僕はこれ以上の虹を見たことがなかったので、虹がなくなるまでここにいようと思った。

しかしなかなかなくならないので、やっぱり帰ることにした。

高麗駅のホームは風が抜け、濡れた服がひやりと気持ちいい。

17:15か…。

あと一月もすれば、巾着田の大地は彼岸花で朱色に染まる。
その分、観光客も溢れかえるけどね。
僕は人混みが嫌いなので、季節外れを選んでしまう。
人がたくさんいると、ミジンコプールとかできんしね(笑)

しかし、今日は夕立ないと思ったのになぁ。

ありけん予報
はずれ


後20分程、風に吹かれてれば電車が来る。
by KeN-ArItA | 2005-09-11 12:30
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