旧ありけん日記 |
部屋の奥底から、MDがつまったケースを引っ張り出してきた。
MDが必要となり、たくさんある古いやつをデリートして使おうと思ったんだ。 その中に「H13年10/11、ターニング」と記されたライブの録音MDを発見した。 H13年…おいおいそんなに前からターニング(ライブハウス)でやってたのかよ。 そう思いながらもMDをデッキに入れ、恐る恐る再生ボタンを押した。 「おいっすぅ〜!」 南極のように寒いMCからスタートしたライブは、弾き語りにも関わらずマーシャルの歪み全開で以外にかっこよい(私的に)。 曲間に拍手はなく、恐らく2人程しかいないであろう客席が頭に浮かんだ。 「今日はガラガラやけん、音がよく響くばい〜!」 頼むおれ、もうそれ以上しゃべるな…。 MCによると、先月バンドが解散してソロになっての一発目のライブらしい。 思い出した… 僕が組んでいたバンドはターニングにデモテープを持っていき、初めてそこでライブをやって。 しかしライブ後のライブハウスミーティングで喧嘩となり、その場で解散してしまったんだ。 メンバー募集を続けて60人とコンタクトをとり、やっとできたバンドだったのに。 この音源は、その後一発目のライブなのだろう。 ライブはいよいよ盛り上がり(自分だけ)、意味不明な奇声とともにぐてんぐてんのまま終了した。 てくてくと歩くのは晩春の夕方、青空にはツバメが描く放物線。 僕は今、MDを買いに電気屋に向かっているんだ。 未来の僕に、南極のように寒く、でも確かに情熱的なプレゼントを買うために。 西東京は府中。遅咲きの桜も次の季節へ。 雪溶け水に顔を出すのは、渓流の飛び石 ぴょん ぴょん ぴょん ぴょん ぼちゃ〜ん ぴょん 見上げれば新緑 包むのは世界 まだまだ靴が乾くには早い季節やね #
by KeN-ArItA
| 2006-04-28 10:32
築地の街は春の陽気に包まれている。
お昼は、この公園で食べることにした。 公園はたくさんあるのだが、陽を浴びてゆらゆらと揺れる柳が僕を誘っていたんだ。 柔らかい若葉をつけた柳の下で。 パンとおにぎり、そして野菜ジュース。 はぁ〜 なんて最高なんだ。 花びらがはらはらと落ちてくる。 生きててよかったー。 正午にはまだ早い公園は、ジャンル分けしにくい人達がぽつぽつと気持ちよさそうにうなだれている。 あと数十分もすれば、OLやサラリーマンで賑わうのだろう。 僕は満腹丸、ごろり横たわり空に向かってシャッターを切る。 いい天気だ、このまま寝てしまいたい。 先日、めずらしく実家の母から荷物が届いた。 開けてみるとそれは「おかきの詰め合わせセット」だった。 誕生日プレゼントらしい。 30も過ぎた息子に、わざわざ博多から「おかきセット」。 しかしさすがはマイマザー、僕はおかきが大好きなんだ。 ありがとう! ちなみに、メッセージや手紙などはいっさい添えられてなかった。 関東の春は、風が強い。 すごく強いよ。 だからまだマフラーは手放せない。 だけど、やっぱり、最高の季節なのです。 あなたの住む町の春は、どんなですか? パッ また来年も咲いてね。 また見に来るから。 僕も、ただただ生きればよいのだろうが…(笑) #
by KeN-ArItA
| 2006-04-10 21:13
高校の頃、英語の授業にはいつも英単語テストが行われた。
20問中16問以上正解しなければ、間違えた単語を20字ずつ書いて提出しなければならないという罰がある。 だから直前の休み時間は、みんな単語本とにらめっこだった。 僕は『がんばって覚えるより20字ずつ書いた方が楽』という極論に達していたため、もっぱら皆の邪魔をすることに専念していた。 その日も「昨日テレビ見た?」とか、「ヘイ、パース!(ボール)」などフラフラと教室を浮遊していた僕は、香代子の席へ行き「お前、今更がんばったっていっしょたい!」と頭をはたいた(軽くよ)。 しかし仲のよい香代子だと思って頭をはたいたのは、同じクラスながら話したこともない坂上さんだったんだ。 ひどい話である。 坂上さんは、いつもうるさく騒いでいる僕らと違っておとなしい子。 席替えしてすぐだったし、髪型が香代子と似ていたため間違えられたのだ。 今まで一度も話したことないクラスメイトにいきなり頭をはたかれ、「お前、今更がんばったっていっしょたい!」と言われた坂上さんは、真っすぐに僕を見上げて言った。 「だって覚えないと不合格になるでしょ?」 彼女と話したのは、たぶんこの一回きりだったと思う。 卒業して12年が経ち、久しぶりに福岡へ帰省した僕は、海へ向かうディーゼル列車に乗っていた。 さっきから気になっているのは、斜め向こうの席に座っている女性があの坂上さんではないかということ。 静かな面影はそのまま、うんと綺麗になっていらっしゃる。 声をかけようとしたが…、劇的な出会いが一つあるだけで、声をかけた後に話す内容がないことに気づいた。 やっぱりやめよう。 いやいや、同じクラスだったんだ。話す内容なんて関係ないよ、声をかけよう。 でもな〜やっぱり…。 いっそ、いきなり頭をはたいて「今更がんばったっていっしょたい!」と言ってみようか。 そうこうしているうちに彼女は降りてしまった。 やがてちらほらと、右手に砂丘と海が見えはじめた。 「だって覚えないと不合格になるでしょ?」か…。 その通りだ。僕はいつも不合格だらけだったなぁ。 海辺の沿線にはチロチロと、たくさんのやまぶきが咲いていた。 地味だがすーっと伸びていて、パッと咲いて綺麗なんだ。 いい季節がやってくるね。 冷たい雨や風をたくさん受けて、一冬大変だったでしょう。 今朝は暖かく心地いいね。 今、すこしは気持がわかるよ。 今日は朝早くお台場へ。 空き時間にふらり浜を散策。やっぱり海は気持ちいいね。 #
by KeN-ArItA
| 2006-03-12 01:53
実家がある福岡の友人からメールがきた。
添付ファイルには、もうかなり大きくなったアマリリスの写真か添えてあった。 2月頭に送られてきた写真はまだ球根だったのに、もう青々としている。 はやいなー。 友人も同感らしく、短い文から時の速さと春の訪れを嬉しく感じている様子が伺えた。 さりげなく暖かくて、通勤電車の中でほころんだよ。 僕はアマリリスの花が頭に浮かんでこないので、花が咲いたらまた送ってくれと返信した。 18、19歳の頃だったかな。 NHKで『ヤングバトル』というアマチュアバンドコンテストの番組があったんだ。 まだギターを買ったばかりの僕は、その番組を毎回楽しみに見ていた。 その全国大会で、山形県出身の「ベティー」(名前はいまいち自信がないが)という女の子3人組バンドが賞をとったんだ。 僕はベティーのその曲を今でも覚えている。 一部やけどね。 花が咲いたらもう一度会おう 蒸せかえるほどの香りの中で… すごく感動したんだ。 その後ベティーがどうなったかは知らないが、友人からのメールを見て思い出したよ。 春は暖かく、生き物達は一斉に動き始める。 雪が溶け、野にはたくさんの花々が咲くんだ。 新しい出会いもあれば、もう会わなくなった仲間達もたくさんいる。 花が咲いたらもう一度会おう 素敵くない? また会おうよ。 次の友人からのメールは、もしかしたら東京よりも一足早い春の便りかもしれない。 忘れずに送ってくれればいいが(笑)。 写真提供:yayoさん #
by KeN-ArItA
| 2006-02-27 20:50
今回は、最近のライブ写真コーナーです。
ライブハウスターニングの後輩バンド『螺旋ダイヤモンド』の初企画『太陽に萌えろvol.1』にて。 『否』企画『帝唱〜光と闇の創生〜』、サブステ−ジにて。 ライブハウスターニングの後輩バンド『螺旋ダイヤモンド』の初企画『太陽に萌えろvol.1』にて。 カウントダウンライブにて。 『MJC誕生日おめでとう、どっかん大祭』サブステージ『南国男塾』にて。(右上) 写真提供:yayoさん #
by KeN-ArItA
| 2006-02-08 23:15
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